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“うちは貧乏だから、財テクなんてやってないやってない!”と言いつつも、実は多くのご家庭がしっかりと財務テクノロジーに勤しんでおられます。
何故なら、日本の生命保険の加入率は80パーセントで、特に既婚者世帯においては、90パーセントを超えるからです。

でも、それがどう財テクと関係あるの?
と思われるかも知れませんが、実は保険というのは株やFXなどと全く同じ金融商品で、そこには必ず運用利回りが設定されています。
だからこそ、少額で多額の保険金がもらえたり、解約すると、いくらか利息がついた形で解約返戻金が支払われたりする訳ですね。

運用利回りについて知る!金利に目を向けてみよう

そこで、財形貯蓄のような感覚で加入される方も珍しくはないのですが、それでも、実際には多くの方は、死亡保障や入院したら日額いくらもらえるかなど、所謂保険金や給付金の数字にばかり気を取られ、金利の部分には、ほとんど目を向けられません。
ましてや、金利計算をしてから加入される方など、めったにおられない事でしょう。

また、外交員やFPたちも、そこは通り一遍の説明はする物の、相手が分かっても分からなくても、突っ込んで質問されない限り、それ以上詳しく解説する事もしないのが現実です。

ですが、それではいけません。
何しろ、金融商品である以上、入ると言うことは投資であって、必ずそこには金利リスクが課せられるからです。

固定金利だから安心安全なの!?

そこで、生保レディーたちに、そこまで突っ込むと、必ず言われる事が、生命保険は固定金利ですから、安心安全だという事!
さらに、円建て商品なら、元本割れを心配する事もありませんとまで言う人がいますが、これは下手をすれば、詐欺とも言える発言なのです。

確かに、固定金利である以上、今後、世が低金利時代に突入しても、その生保の年利は変わる事がない訳ですから、安心安全である事は間違いないでしょう。

ただ、近頃は、保険料を安く抑え、それなりの保障を約束するというようなプランが増えています。
しかし、実際には、保険会社としてはそんな事が容易にできるはずがありません。

そうなると、例え円建てであっても、早期に解約すると元本割れしてしまう商品も少なくはないのです。

責任準備金と資産運用

そもそも、何故月々1万円程度の支払いで、死亡時には大金を受け取る事が可能なのでしょうか?
よくよく考えてみると、これは実に不思議な話です。
そこで、その不可能を可能にするのが保険会社の財テク!

実は彼らは、我々が納めた保険料を元手に、国債などの有価証券を買い、それで得た利益を、何かあった時にすぐにまとまったお金が払えるようにと積み立てています。
これを「責任準備金」と呼び、早い話、資産運用をしている訳です。

とは言え、加入して間もない頃は、いくらも払い込んでいない訳ですから、それで多額の保険金や給付金を受け取るためには、相当額の準備金を用意してもらわなければなりません。

そのため、掛け金の大半を使って株などをやって頂かなければならない訳で、言ってみれば、我々契約者は、保険会社にお金を預け、財テクをやってもらっているようなものなのです。
これで本当に、貯金していると言えるのでしょうか?

安い掛け金で充実した保障を受ける!?低解約返戻金型保険の実情

事実、元金が増えるに連れ、投資額も軽減されて行きますから、返戻金の額は増えますが、そこまで達する前に解約すると、元本割れする可能性も高く、特に安い掛け金で充実の保障なんていうプランを選択したら最後、相当額を投資に回さなければなりませんから、いくらも返って来ないという事になるでしょう。

近頃よく見掛ける「低解約返戻金型保険」などは、正にその代表格であって、ちゃんと商品名でもこのリスクを明確にしている訳ですが、それでも、この意味を知らずに入り、解約時に不平不満をおっしゃる方が後を絶ちません。

固定金利のメリットやデメリット

加えて、固定金利であるという事は、世の平均金利が下がっても私の保険の年利は下がらないというメリットがある反面、世の金利が上がっても私の保険の年利は上がらないというデメリットも付帯します。

恐らくこれからの時代、金利上昇なんて、そうは期待出来ないでしょうと思われるかも知れませんが、何しろ終身ともなると、何十年も掛け続けるものですから、絶対という事は言えないのです。
これは住宅ローンにも当てはまる事かと思いますが、やはり時には情勢を見て、必要とあらば、見直される事も大切になって来るでしょう。

高利回りが当然だったバブル期の貯蓄型終身保険

ただし、上記のメリットが、今、大きく生きている保険も多数存在します。
それは、高利回りが当たり前だったバブルの時代に契約された貯蓄型の終身保険、あるいは、年金や学費などを貯めるための養老保険や学資保険と言った積み立て型の保険などで、それらは間違いなく貯蓄の意味を成しています。

だからこそ、保険会社としては、1件でも減らしたい訳で、一生懸命見直しを勧めるのです。
そこで、よほどお金に困らない限り、なるべく保持し、足らずの先進医療などは、安価な掛け捨て型の定期保険で賄われる事が大事でしょう。

もしくは、手持ちの保険を潰さずに、担保にして借り入れするかです。
これもまた、生保レディーたちは親身になって相談に乗り、アドバイスしてくれる事柄の一つですが、先述の通り、彼女たちは、会社が損をするような話は絶対に持ち出しません。
少しでも儲かる事を考えますから、即ち、我々加入者側には得にはならない策かも知れないという事を知っておいて下さい。

何故なら、実は生命保険でお金が借りられるというのはまぎれもない事実で、これを「契約者貸し付け」と呼ぶのですが、借金ですから、当然利息は必要になります。
その利息は、なんと、その保険の金利にいくらか上乗せする形で計算され、それも、単利ではなく、利息が利息を有無複利方式で計上されて行くのです。

よって、先のようなお宝保険と呼ばれる高金利の商品を担保にした貸し付けにおいては、あっと言う間に利子が増え、解約する際には、返戻金からその額と借り入れした元金が、そっくりそのまま差し引かれます。
ですので、少なくとも、これだけは絶対に利用してはならない制度で、もしどうしても大金が要るのであれば、思い切って潰してしまわれる方が利口でしょう。
そして、必要な分だけの現金を手元に残し、後は定期預金にでもされるといいかと思います。

ファイナンシャルプランナーに相談する

という事で、生命保険における金利リスクについては、加入している以上、全く無関心という訳には行かないという事がお分かり頂けた事かと思います。
ならば、どうせなら、万が一の時には保障やサポートが得られる一つのギャンブルとして加入するというのも面白いかも知れません。
実際、そういう方も少なくはなく、その場合は、やはり財テクとしての価値の高いドル建て商品を選択する事がポイントになって来るでしょう。

このドル建て保険というのは、通常の生保と何ら変わりはありませんが、日本円で払い、ドルで受け取れるというもので、円安の昨今なら、かなり優位である事は間違いないと言えます。

ただし、満期時に必ずしも、この状況が維持されているとは限っていませんから、立派な博打だという訳ですね。
それに、まだまだ日本国内で販売されている商品数は少なく、ランキングなどにはまず入っては来ません。
ただ、外資系の保険会社なら、一つ二つは扱っていますから、気になる方は一度、調べてみられてはいかがでしょうか。

また、最近では来店型の保険相談窓口も充実していますし、個別に相談できる知識豊富なFP(ファイナンシャルプランナー)のアポを取って話を聞いてみるのも良いのではないでしょうか。

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