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自動車保険の等級制度というのは任意保険の制度です。

自動車を所有する場合には、自賠責保険加入と任意保険加入がセットで契約することになっていますが、賠償責任保険が基礎となっている点はどちらも同じです。

損害賠償の場合は、保険金は賠償責任を負う側が相手に対して、補償をするものですが、人身事故ではまず強制保険である自賠責保険が使われ、任意保険は自賠責保険の賠償額では補えない場合に使われることになります。

自分の補償にも使える任意保険

その他には車両保険など、自動車そのものに保険をかけることができるため、交通事故の賠償責任以外で自分の補償にも使えるのが、任意保険で、これが俗に自動車保険と呼ばれているんですね。

自賠責保険が一律に車格を表すナンバーが同じなら、保険料は一律であり、自動車を運転する人ごとに、保険料が変わることはありません。
これは、法律によって決められているためで、任意保険はその名の通り、加入するかどうかは事実上、本人の自由意志です。

自賠責の場合は、いわば国が当事者に代わって、損害の生じた相手に補償を行うものなのですが、任意保険は契約者同士が保険料を収めて、原資の中から一定の基準で補償を行うようになっています。

そのため事故を起こした人にはペナルティ、無事故の人は保険料負担を軽くする方法が取られています。
しかも、任意保険は掛け捨てなので、利用しない場合でも、解約以外は保険料は返還されません。

任意保険は、交通事故を起こさない事を前提としてるので、事故の確率の低い運転者と自動車を選定していることになります。
これが保険料率で、言い換えれば事故率の高低で契約に関して区別していることになるんですね。

等級が高ければ割引率が上がるというのは、1等級~20等級までのなかで6等級を基準として、事故率が低ければ保険料を前年よりも安くし、事故率が上がり保険を使う機会が多くなれば、保険料を基準から割増にするという仕組みです。

家族間で等級引き継ぎをうまく活用する

一般家庭で、車1台を家族で利用している場合、自動車運転者は2人以上いても、自動車保険の契約ができるのは、家族の一人だけです。
しかし、契約と保険の利用は別の話ですから、世帯主が契約者で、保険利用者は家族を対象とすることができます。

等級の場合は、契約自動車を主に運転する人に対して付与されるので、これを利用すれば、自動車保険の新規契約では非常に便利なことがあります。

例えば、父親が長く自動車を運転して、既に等級が20等級あったとします。
ここで息子さんが新しい自動車を購入して、自動車保険に新規加入する時、父親が自分の自動車保険の等級を息子さんが引き継いで、自分は新規契約することで、世帯全体の保険料負担を軽くできる場合があります。
父親があまり車の運転をしなくなった場合などは、非常に便利な裏技ですね。

20等級で割引率は60%!無事故割引と事故有割引率の2種類あり

自動車保険の等級は20段階あり、最高等級が20等級で割引率は60%です。

初めは6等級から始まり、無事故で1年を過ぎれば、翌年は7等級で20%安くなります。
9等級で35%、11等級で45%、14等級で55%で、16等級以上は60%割引適用となるので、最大割引は60%止まりとなっています。

6等級以下は原則割増しとなりますが、5段階の1~5等級までが限界なので、6~20等級と比べれば、等級制度は基本的に無事故を前提としているのがわかりますね。

更に7等級以上は、無事故割引きと、事故があって等級が下がった場合の割引率である、事故有割引率の2種類があり、事故があると割引率が低く抑えられています。

新規契約の場合は、等級が一つ上がるためには1年かかるわけで、12等級でもなかなか時間がかかっていることがわかります。
つまり16等級の場合は、無事故を10年間続ける必要があるんですね。

20等級までは14年間ですから、自動車保険は、本当に万が一の備えであるというのがよくわかります。

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