記事の詳細

自動車保険はなぜ1年契約が基本となり、長期にできないのでしょうか。

生命保険等の場合、特に死亡保険は契約期間が非常に長く、大抵は10年以上、20歳から加入すれば満期設定は65歳など、通常は長期になるのが普通です。
これは生活習慣病を除いて、不慮の事故で亡くなる確率は、通常の生活では低いとされているためで、万が一自分が死亡した際に、家族に現金をせめて残しておこうという、言い換えると貯金のようなものです。

死亡や怪我のリスクが高いのが長期契約できない理由

それに対して自動車の場合は、他者が運転する自動車が多数走る中で、自分の車を運転する訳ですから、自分が交通事故を引き起こす可能性と、事故に巻き込まれる確率は、普通の生活をしている以上に、死亡や怪我のリスクが高いです。

少なくとも、交通事故に巻き込まれる確率は、どんなに安全運転を心がけても変わらないのです。

この防ぎようがない事故の確率と、自分が心がけて安全運転をして交通事故を回避するというのは、自動車を運転する人の性格や資質によるものが大きいですよね。
つまり、完全に防ぎようのない事例は50%くらいしかないわけです。

一方、損害保険会社が契約者が交通事故を起こす可能性があるかどうかは、どんなに調査しても知る術はないです。
そこで、1年間で事故を起こさない人を原則的に選んでいるわけです。

1年無事に事故を起こさないという条件で考えているので、満期は1年が基準となっています。
ところが、これと対になる自賠責保険は、車検と同じ期間で、満期が3年としている場合が多いです。
そこで、任意保険をそれに合わせて3年契約しようと思うのはわからなくもありません。
自動車保険の長期契約とは、この2~3年の契約の事を指します。

事故を起こして保険を使っても3年間は等級が下がらない

無事故の確率が高ければ、保険料は等級によって割引きされますが、それは当然自動車保険契約を継続した場合だけです。

ただし、途中解約したとしても、全ての自動車保険は、他社で積上げた等級を引き継げるので、1年契約なら毎年契約を見直して、場合によっては損保会社を切り替えることも可能です。

等級は無事故であるなら、原則毎年1等級引き上がります。
この等級の適用は、満期までとなってますから、仮に1度事故を起こした場合でも、3年契約の場合は3年間は等級が下がらないことになります。
これは三年契約のメリットだと言えるでしょう。

しかしながら、車検時期に合わせた任意保険契約の場合、確かに無事故ならそのまま契約を続けていても良いのですが、途中解約となると、そもそも3年契約の保険料も高いため、毎年の新規契約で割引率を適用した場合とでは、それほどメリットがないのです。

3年契約からの乗り換えに非対応の損保会社も多く、特に途中解約で切り替えられるかどうかは、各社対応が若干異なっているようです。

途中解約した場合のデメリット

また3年契約のデメリットは、等級が上がったり下がったりするのは、契約を終えて次の再契約の時ですから、3年契約の途中解約の場合、別の損保会社の自動車保険と契約しても、そのまま等級を引き継ぎ、しかも1年契約の考え方は、契約から1年間ということになっています。

つまり、3年契約で4月から加入し、8月で解約して新規に1年契約の自動車保険と契約すると、等級はそのまま残った代わりに、4月~8月間の期間は無視され、翌年8月までは等級が引き上げられなくなります。
4ヶ月分丸々損した感じですね。

よほど無事故に自信があるなら別ですが、自動車保険のサービスは、1年契約の方が充実しており、どうせ1年間で等級が引き上がるのなら、自動車保険の見直しは1年毎の方が効率的かもしれませんね。

関連記事

コメントは利用できません。

お問い合わせ

当サイトへのお問い合わせは
こちらからお願いいたします。

ブログ

ページ上部へ戻る