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「自動車の基本性能の優劣と、自動車保険の契約とは無関係です。」
相当前に、某損害保険会社に自動車性能と保険金の関係について、質問を幾つかしたところ、このように回答されたことがあります。

基本性能や安全装置と保険の関係

まず、任意保険と呼ばれる保険契約は、何をベースにしているか?といえば、自動車損害賠償責任保険、つまり自賠責を基準として契約しています。

たとえば、軽自動車と自家用車の自賠責契約と、営業用車両の自賠責契約は、契約期間も保険料も異なります。
自賠責も、長期契約になれば、保険料は安くなりますね。

この自賠責は、車格や年式は無関係ですが、任意保険は、通常、運転者(使用者)の年齢や、運転歴、自動車の年式を契約の際に必ず問われます。

これは、保険の契約とは、「事故を起こすリスクが低い方を優遇する」という、基本姿勢があるからで、最新自動車を、新規に購入した人は、比較的「新車を大事にするだろう」という事で、事故が少ないことや、過去の事故歴が少なくとも数年間無いのがわかるゴールド免許などは、事故を起こしにくい契約者として、保険契約を結びやすいんです。

また、すべての自動車保険は、当然、車を廃車にした時点で、契約は解除され、車が無いと契約できません。すなわち、「長く同じ車に乗り続けてくれる。」といった、継続的な自動車保有期間の長さを考えた場合、新車に比べ、中古車はその期間が短いのが普通です。

こうした理由から、新規契約と年式は密接な関係にあり、自動車の基本性能や安全装置などは、ここ数十年では標準装備が常識であり、あまり保険契約とは無関係なんですね。

クルマの年式と保険契約の意味

自動車の故障が頻発するのは、輸入車では、新車購入から5年を経過したあたりからで、走行距離にして総じて5万キロから、メンテナンス費用はかかると言われています。 
国産車の場合は、10万キロ手前ですね。

パワーユニット関連は、すべて潤滑油が必要ですから、つまりは摩耗の恐れがある部分です。エンジン不調や、故障は、そうした部品の経年劣化と平行して、頻発するのが普通です。

自動車メーカーが、多くは「動作保証」を敢えて明言しないのは、使用者によっては、使い方が異なりますし、そもそも、事故もあるから、ともいえます。

そのため年式と保険との関係は、故障ではなく「所有期間」の差が、新車と開きがあるというのが本質です。
年式が古いと、故障が多いから保険料は安いのではなく、契約しても、そもそも保有期間が、新車に比べ短いということなんですね。

エンジンに対しても同様で、あくまでも「交通事故に絡むもの」が補償対象としている以上、メーカーが「エンジン動作保証」などを行わないように、自動車保険もエンジン保障などというもの、あり得ないということになります。

なぜ中古車の一部は車両保険に入れないのか?

これは、自動車保険でも正確には「車両保険」に関して、あまりに年式が古い場合は、契約できないといった場合に限ります。

すべての車には、自賠責保険が義務ですから、通常となる自動車保険の契約は可能ですが、そもそも故障のリスクが多い古い車に関して、車両保険に入れるメリットは、損害保険会社にはないでしょう。

これに関しては、自分で積み立てて、自分で保障するのが得策だと思います。

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