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介護職員初任者研修講座では、通信制・通学制のどちらを選んでも、スクーリングと呼ばれるスクールに通学して講義を受けるというカリキュラムがあります。

このスクーリングでは、1人の講師に対して数十人の受講者が一方的に講義を聞く授業と、受講者が数人単位でグループを作って、ディスカッションやロールプレイ、KYTを行うといったグループワーク形式の授業があります。

スクールによっては、1回目の講義からグループワークが組み込まれているところもあります。

介護職員初任者研修は、介護とは全く関係のない未経験者から、すでに介護施設での経験があり一定の知識や経験のある受講者まで幅広く受講ができる講座となっているため、このグループワークではそれぞれが同じグループになることもあり、特に未経験者にとっては「最初は緊張から話に入れない」という方も中にはいらっしゃるようです。

グループワークのメリット

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グループワークのメリットとしては、一方的に講義を聞くだけではなく受講者が主体となって意見を出し合ったり、実際に演習を行って体を動かしてみることで内容が身に付きやすく、授業の内容も理解しやすいといったことが挙げられるのではないかと思います。

また、『様々な考えを持ったいろんな人の意見が聞ける』ため、全く知識や経験のない受講者にとっても、様々なパターンの実践的な考え方を勉強することができる機会となるため、講習スタイルとしては座学講習でも実技講習でもグループワークが中心となっているスクールも多く見られています。

講義内容

そこで気になるグループワークの講義内容なのですが、座学講習ではコミュニケーション技術の演習、DVDや事例課題についての検討発表やロールプレイなどが組み込まれているようです。

ロールプレイについては、実際の場面を想定しながら受講者同士が役を演じ、介護者と対象者それぞれの疑似体験によって、より適切な対応や課題点などについてグループで考えるといった内容が一般的となっています。

事例課題やロールプレイでは、実際に現場経験を持つ講師の経験談を元に課題が提示されることが多く、実際の経緯を踏まえながら自分たちでさらにより良い対応、留意点などはなかったか?とディスカッションできるため、とても有意義な講義内容と言えるでしょう。

また、事例課題では危険予測をトレーニングするKYTや、食事介助において介助を拒否された際の対象者に対しての気遣いや、食べてもらうための工夫についてのディスカッションといった、具体的な介護の方法や介護対象者の心理についても考察する機会があるようです。

他にも、「自分が施設に入ることになっても大切にしたいものは何か」といった課題が提示され、“自分が介護される側になった時の気持ち”を想像しながら、現在目の前にいる対象者に寄り添い、共感するというようなグループワークが行われているスクールもあります。

また実技講習についても、基本的にはグループワークで技術の習得を行ったり、実際に介護される側の疑似体験を行いながら自分なりの介護観について考えていくといった内容になっています。

1回目の講義は自己紹介からスタート

これらの様子からもわかるように、スクーリングにおける講習では基本的にグループワークが重視される傾向にあります。
そして、それを踏まえてスクーリングの1回目の講義では、持ち時間が長めの自己紹介から始まるところもあるようです。
この自己紹介によって「相互理解を深めて距離を縮める」という目的があるかもしれませんし、自分を理解してもらうための“自分の見せ方”を学ぶという側面もあるかもしれません。

確かに、介護職において“自分は人見知りだからコミュニケーションは苦手”なんて言っているようでは、日々の仕事は務まらないと思います。
仕事を始めたその日から介護職者としては初心者であるという謙虚さは持ちながらも、スタッフや特に高齢者に対しては、1日でも早く“何年も交流のある気心が知れたスタッフ”になる必要があるのではないかと思います。

決して馴れ馴れしくするべきということではないのですが、スタッフに対しても利用者に方に対しても、自分が「親しみやすく配慮のできる、信頼のできる人」と認識してもらうことは、仕事が円滑に進むことにも繋がりますし、利用者が安心して“手を借りられる人”と思えることも、早期自立支援の重要な役割を担うのではないかと思うからです。

このように、介護職員初任者研修についてスクールで組まれている講義では、グループワークを中心にして介護職者としての心構えや考え方を養っていくという側面があるのではないでしょうか。

それまで全く介護に触れたことがないという方は、突然のスクーリングでのグループワークに戸惑ったり、不安に思うこともあるかもしれませんが、それを乗り越えることが介護職員としての資格を持つことの第一歩であると捉え、是非前向きに頑張って頂きたいと思います。

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