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全ての保険会社で、不正、あるいは手続きが不明瞭で、未払いになった保険金は過去にいくつかあります。
一番問題になって浮上したのは、2005年の金融庁の調査で発覚した保険金不払いです。

当時、生命保険会社1社と、損保会社2社が行政処分を受けています。
他には、契約者の認識と損保会社の認識の違いで、通常なら請求が無くとも支払うべき義務を怠ったとして、損保会社26社がやはり行政処分となりました。

損保保険の未払いによる行政処分

現在分かっている大半の要因は、保険商品における、代理店経由の説明不足によるものが大きいことが考えられます。
特に担当者の業績に対する意識のバラツキから、単に契約を増やすことだけに着眼した安易な営業も絡んでいたようです。

損保会社の営業担当者と保険契約を締結する際は、従来は対面契約が主体だったために、クーリングオフもできませんでした。

それに加え、約款が細かく、非常にわかりにくいこともあって、保険会社はリスクになる点を分かりにくくしていると指摘されたこともあります。

事故対応は何処も同じ

narrator
現在、自動車保険における苦情で、事故対応に関するものはほとんどありません。
理由は簡単で、警察への連絡が義務として契約者の認識にあるため、当事者同士の示談も無くなったからです。

交通事故というのは、その後の補償に関することは民事となるので、司法の番人である警察は一切関与しません。

つまり、自動車保険を直接利用するのは、警察でも契約者でもなく、実は損保会社同士での話なのです。
当事者に対しては、簡単な質問と状況の事故申告を聞き、警察調書と付き合わせるだけの事務手続きがほとんどです。

過度なPRや広告にあるような、民事訴訟に至る案件は、頻繁に起こりうることではありません。
それだけ、自賠責保険だけで補償が足りてしまう人身事故が多いということです。

しかしながら、車両保険や物損は保険会社にとっては損になるため、可能な限り過失相殺で会社同士が協議します。
当事者が任意保険未加入の場合、当事者同士の協議になるので、ここでトラブルが多く発生しているといえます。

日本損害保険協会とは?

一般社団法人 日本損害保険協会は、1917年に発足した損害保険業の健全化を目標に運営されています。

その中で、「そんぽADRセンター」として損害保険会社とのトラブル、苦情受付をしており、同時に消費者と損害保険会社との紛争解決手続き申し立てができる機関です。

また、業界で標準的な保険金請求に関する手引も公開しており、イザという時にかなり役立つものになっています。

通販型ダイレクト保険の登場で業界は変わった!クーリングオフの制度

通販型ともいわれる、ネットでの保険契約はクーリングオフが可能です。

対面販売ではないため、保険内容に疑問を持った場合は、保険証券を受け取ってから8日間なら無条件で解約できます。
特に自動車保険は1年契約が多いため、ほとんどが可能となっています。

これに関しては、各損保会社が独自に設定しているケースがあります。

つまり、保険が効力となる期日前であれば、会社を乗り換えるのは自由で、しかも実店舗を持たない外資系通販自動車保険の普及により、トラブルのある損保会社とは2度と契約しないといった雰囲気になってるのが、現在の状況だと言えるでしょう。

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