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生命保険の三大疾病特約は要る?

生命保険に加入する際、必ず進められるのが三大疾病特約!

こちらは、日本人の死因ベスト3を占める癌・心筋梗塞・脳卒中に対して、手厚い保障が受けられるという保険で、今でこそ単体でも販売されていますが、元々は医療保険に付帯させるという形でリリースされました。

無論、その形態は、現在でも大した変化はなく、最もオーソドックスなパターンでしょう。
そのため、本当に必要なのかどうかという事が言われる訳ですね。

長期入院と治療費が嵩む癌・心筋梗塞・脳卒中

確かに、どれも着実に患者数が増加し、依然として私たちの命を奪う確率の非常に高い病気ばかりです。

いざ発病すれば、長期入院と多大なる治療を必要とし、お金が掛かる事は目に見えていますから、加入しておけば安心である事は確かでしょう。
ただ、月々の保険料が高価なのが、この手の商品の大きな特徴で、それに見合うだけの保障が本当に約束されているのかと言うと、これが驚くほど実に微妙!

少なくとも、そう容易に給付金の下りるものではなさそうです。

給付金が下りるまでの期間が長い

narrator

例えば、脳卒中の場合だと、責任開始日以降の保険期間中に発病し、その疾病により、初めて医師の診療を受けた日から、その日を含めて60日以上、所定の状態が継続した時というような条件が添えられています。
つまり、少なくとも、倒れてから2ヶ月は、1円も下りないという事です。

加えて、この所定の状態というのがくせ者で、言語障害や運動失調、麻痺などに加え、他覚的な神経学的後遺症がそこまで継続しなければなりません。

すなわち、もうほとんど寝たきりで、意識の有無もままならない重篤のまま丸2ヶ月を経過して、ようやく給付対象となるという訳です。

正直、この症状で、そこまで長期間生命維持できる人は、そう多くはなく、せっかく高額の保険料を払い込んで来たのに、その恩恵を被れないまま他界される方は決して珍しくありません。

しかも、メインとなる生保の医療保障の特約として契約される商品には、死亡保障がないものが主流で、あくまでも治療をサポートするものなのです。
よって、医師や自分の努力空しく死亡しても、やはり何の得にもならないという事になりそうですね。

保険金を受け取るためにはいくつかの条件がある

それでも、人の寿命というのは誰にも分からないもので、一度は三途の川を渡ったものの、必死になって戻って来られる方は大勢いらっしゃいます。
数ヶ月意識不明が続きながらも、復活を遂げるという奇跡も、少なくはないと言えるでしょう。

そうなると、やっぱり生きてくるようにも思えますが、困った事に、この保険金を受け取るためには、くも膜下出血・脳内出血・脳梗塞のいずれかで倒れる事が絶対条件で、100種類以上ある脳卒中の中で、これをあえて選ぶというのは中々至難の業だと言えるでしょう。

心筋梗塞も同様、必ず急性でなければなりません。
また、やはり2ヶ月、完全に労働が制限されないといけないという規定があって、どちらも思いのほかハードルが高かったりするのです。

となると、残るは癌で、これは結構幅広くは対応されます。
とは言っても、初期では出ない事が多く、基本的には生まれて初めての悪性新生物にかなり深く侵された時でなければなりません。
そう、結構命がけでもらえる給付金なのです。

それを考えると、がん保険の方はさすがで、もっと条件が軽く、サポートが手厚く、掛け金も安い上、他界すれば保険金が受け取れるという多数のメリットが考えられます。

その代わりに、心筋梗塞や脳卒中では無意味だというのが最大のデメリットなのですが、ならば、その部分をフォローできる保険があればいいんじゃないの?
という考え方も成り立つでしょう。

健康保険の高額療養費制度や介護保険を活用する

実際にがん保険では関われない成人病を面倒見てくれるような保険があるのかと言うと、あります。
それはズバリ、健康保険です。

こちらは、要因や症状、そして期間に拘わらず、治療開始日から確実に、その7割を負担してもらえ、特別な保険料を払い込んでおく必要は一切ありません。

確かに、それは分かってはいても、それでは賄えないから民間の医療保険に入るのではないかとおっしゃるかも知れませんが、物は考えようです。

まず、上記の三大疾病の要件を満たすような状態でしばし闘病生活を続けなければならない事になれば、ほぼ間違いなく、健康保険の高額療養費制度や介護保険が活用できます。

実際、重度の後遺症が残らない脳や心臓の病気だと、平均入院日数は30日で、その後のハードなリハビリが30日!
以降は、着実に回復し、症状が軽減されて行きますから、保険金が受け取れるどころではなく、さらに支払いを続けなければならなくなると思っておいた方が無難でしょう。

けれど、大病においては本来、そのくらいの方が望ましいのです。

そう、生命保険というのは元々、使わない方が幸せには決まっています。
そういう意味では、一生お世話にならないつもりで高価な三大疾病特約を付けられるのも一つの立派な見解だと思います。

取り分け、住宅ローンを抱えておられる方などは、一時金として下りる給付金で極力残高を支払う事により、快復後が一気に楽になるでしょう。
例え完治しても、無理が利かず、今まで通りに働いて稼ぐ事のできないケースはしばしばですから、経済的に余裕があるのであれば、加入自体はおすすめです。

既存の保険に付帯させる方法が効率的?

ちなみに、選び方としては、恐らく何社もの商品を比較したところで、条件に大差はないものと思われます。
ですので、すでに既存の生保や医療保険があるのであれば、そこに付帯させておく方が、全ての手続きにおいて楽で、少しでも無駄な手間と時間を削減できるでしょう。

もしくは、なるべく安くと思うのであれば、東京海上などが出している、定期三大疾病保険を選ぶのも悪くはありません。
こちらは掛け捨てで一定期間ごとに更新となっていますから、一見もったいないように思われるかも知れませんが、子育て中やローン返済中など、本当に三大疾病に対する保障が必要な時期だけ加入し、安心を得た後は解約し、保険料を削減する事が容易にできます。

最低限必要な保障を考える

しかし、それでもやりくりがどうしても苦しいのであれば、無理せず、がん保険だけを付けるという形でも随分安堵は違いますし、さらに、この手の保険はなくても、健康保険さえあれば何とかなる!
それが日本の医療制度というもので、これは世界的に見ても、実に恵まれた環境にあると言えます。

ですから、最も大事な事は、こうした特約が必要か不要かではなく、最低限何が要るかでしょう。

少なくとも、国民の義務でもある社会保険、この未納や延滞だけは絶対に避ける事です。
ですので、まずは何をさておいても、この保険料を納め、その上で余裕があれば生命保険や医療保険。
そして、さらにまだ行けるという状態なら、がん保険や三大疾病という形で優先順位を決め、加入を検討されてはいかがでしょうか。

三大疾病特約は保険料に大差はないとは言うものの、保険会社によって保障内容が異なるケースもあります。
既存の保険に付随させるのがいいのか、新たに加入するのがいいのか、既に加入している保険も含めて見直しするのがいいのか?
迷われている場合は保険のプロであるファイナンシャルプランナーに相談するのがべストです。
現状をしっかりヒアリングして、複数の保険会社から自分に合ったプランを提案してもらえます。

⇒ 三大疾病特約や現在の保険を見直してみる

その他にも、無料で相談できるサービスを下記にてご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

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