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健康保険と生命保険の最大の違い、それは至って簡単な部分で、公的か、民間かというところです。
ちなみに、健康保険が公的、生命保険が民間で、前者には国民健康保険や社会保険などが該当し、後者には、保険会社の終身保険や医療保険などが該当する訳ですね。

という事で、日本では、この2種類の保険の両方に加入しておられる方が圧倒的多数!
そこで、これを見た外国人は、日本人は本当に保険の好きな民族だと思うのだそうですが、確かに、世界一の先進国とも言えるアメリカには、公的保険は存在しません。
だからこそ、民間保険が頼りの綱になるという事で、保険会社は商売繁盛しているのです。

それに対し、日本には国保等がありますから、米国人から見れば、その上に何もあえて高い民営会社の生保になんか入らなくてもいいんじゃないの?っと言ったところなのでしょう。
にも関わらず、その加入率が8割を超え、米国に次ぐ世界第2位なのですから、彼らが目を丸くするのも納得できるというものです。

必ず公的医療保険に加入しなければならない!国民皆保険制度

実際日本にも、健康保険があるんだから、生命保険なんていらないでしょうとおっしゃる方は少なくありません。
また、その逆に、高額保障の生保を掛けているから、国保に入る必要などないとおっしゃる方も、稀にですが、お見かけします。
ただ、前者の方は、それこそカラスの勝手というやつですが、後者の方は、残念ながら、今のところは罷り通らない屁理屈であると言っても過言ではないでしょう。
何故なら、我が国には「国民皆保険制度」と呼ばれる独自の規定があるからです。

この国民皆保険制度というのは、日本国籍を持つ以上、必ずどこかの公的医療保険に加入しなければならないというお約束ごとで、その代わりに、国民保険にせよ、社会保険にせよ、来る者拒まずというのが鉄則。

過去にどんな病気をしたかと言ったような履歴を問い、あれこれ調査したあげく、加入を断るという事は絶対にしません。
それどころか、審査しないのですから、健康状態等の告知の義務自体がなく、持病があろうが、障害があろうがお構いなしです。
この寛大な受け入れ方は、民間の保険会社では200パーセント有り得ない方針ですね。

とは言え、それでも、先の生保オンリーで行くというスタンスを押し通そうと思えば、押し通せなくはありません。
事実、そういう方もおられない訳ではないものと予測されます。

というのも、自動車保険の場合だと、強制保険と呼ばれる自賠責保険に加入していなければ、どんなに高価な任意保険を掛けていても、万が一、事故などを起こした際、1円の保障も得られませんが、生命保険においては、そういう事はないからです。

もし仮に、公的な健康保険未加入であっても、入院すれば、生保の方の医療保障から、約束通りの日額が日数に応じて支払われます。
それで賄うという作戦も、決してやってできない事ではないのです。

ですが、民間の医療保険においては、契約時の大まかな保障が決り、その後、プランそのものを変更しない限り、それが変わる事はありません。
という事はですね、ぎっくり腰程度のほとんど治療の不要な怪我で入院しても、癌のような大がかりな手術を要するような病気で入院しても、受けられるサポートは同じで、仮に入院日額1万円のコースに加入していれば、前者は儲かりそうですが、後者は足が出る可能性も低くないでしょう。

そのために、そうした手術代などを補助してもらえる特約を付けているのだと思われるかも知れませんが、それでも、そこにもやはり上限があって、それ以上に医療費が嵩むケースは決して珍しくないものと思われます。

日額や日数、病気や治療内容に応じて上限が定められている

その点、健康保険は柔軟性に優れ、日額や日数、あるいは、病気や治療内容によって上限が定められているものではなく、都度必ず実費に対して給付額が計算されます。

また、使用履歴や使用頻度に拘わらず、医療機関に掛かる度に、きちんと面倒見てくれ、被保険者である限り、その保証は今のところ、一生涯続く予定です。

それに加えて、高額療養費制度、これは公的医療保険が持つシステムの一つですから、その加入者でなければ適応されません。
つまり、健康保険証を持っているから、1ヶ月の病院代が8万円そこそこで収まり、それ以上は、いくら掛かっても自分で出さなくてもいいというありがたい話になるという事なのです。

公的保険のメリットとデメリット

さらに、公的保険では、扶養家族も安価に加入する事ができ、被保険者の範囲が広いのも嬉しい点だと言えます。
協会等の特別な健保の中には、扶養家族の保障も特約として付帯させられるシステムが導入されている事もありますが、それでも、契約者と同じだけの医療保障が受けられる訳ではありません。
そう思うと、自分も3割負担なら、妻や子供も3割負担というのは、正に公的ならではのこれまた、驚くほど寛大なサービスだと言えるでしょう。

ならば、やっぱり生命保険なんか要らないんじゃないの?
という話になって来るかと思いますが、一見、強靱のように思える健保にも、大きな弱点が2つもあります。

その一つは、7割負担で、残りの3割は自分持ちになるという事!
そしてもう一つは、死亡した時にまとまったお金が出ないという点です。

特に死亡時の対応については、加入している社会保険や自治体によっても異なるのですが、基本的に火葬費用3万円から7万円程度支給されるのみで、これでは本当に遺体を火葬するだけ!
お葬式代にもなりません。

それに対し、民間の生命保険では、ある程度まとまったお金が支払われますから、それでお葬式を出す事もできますし、遺族の生活費や子供の学費に充てる事も可能になります。
また、自己負担となる医療費の3割を賄えるだけの給付金が下りれば、事実上0円で闘病生活が送れる事になりますね。

という事で、双方のメリット・デメリットを見て一つ分かる事は、公的保険は日常を生きるためのもの、民間保険は万が一の時のためのものであるという事です。
そこで、それを踏まえた生命保険のプランを検討される事により、初めて、無駄なく、何があっても安心という位置付けに置けるのではないでしょうか。

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