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よく、どこの誰だか分からないような人物に殺されたら、1円の得にもならないと言う人がいますが、それは立派な災害ですから、生命保険に入っていれば、災害特約により、それなりの保障が受けられるケースは少なくありません。

災害保険というと、火災保険や地震保険だけだと思っておられる方も少なくないようですが、実は生命保険にも組み込まれている事は珍しくないのです。

しかも、地震保険や火災保険、それに自動車保険などの所謂損害保険は、建物や車両に掛けるものであって、そこで事故に遭わなければ、それこそ1円の保険金も下りませんが、生保は個人の身体に掛けるものですから、必ずサポートが受けられます。
この違いは大きいでしょう。

自然災害で亡くなった場合の保障

皆さんは、ファイナンシャルプランナーなどから説明される際、死亡保障は基本的に500万円ですが、もし事故や自然災害で亡くなった場合には、倍の1,000万円になりますというような説明を受けた記憶ありませんか?

そう、実はこれこそが災害割り増し特約と言われるもので、特約というくらいですから、本来は契約者自身の意思で付帯させるものなのですが、近頃は、最初から組み込んだプランを立てる保険会社や営業が圧倒的多数です。

元々、付けても付けなくても、さほど月々の保険料が変わらないところから、そういう形態を取る担当者が多く、加入者側も気付かないまま円満に契約成立となる事がしばしばでしょう。

ただ、例えわずかでも、掛け金を払っている以上、どういうものなのかをしっかりと把握し、必要とあらば、確実に請求手続きをする事は必須です。

何しろ、保険金や給付金というのは、契約者本人が申し出しない限り、保険会社の方から動いてお金を下ろしてくれるなんていう事は、まずあり得ません。
そういう面でも、この災害割増特約とはどういうものなのか、きちんと理解しておくようにしましょう。

交通事故や医療事故、自損による転落死でも対象となる!?

という事で、改めてご説明しますと、こちらは、災害や事故で死亡した場合には、所定の死亡保障に加え、この特約分の死亡保証料が加算された状態で保険金が受け取れるというものです。

先の例で言えば、元々の500万に、災害死亡の500万がプラスされ、1,000万円になったという訳です。

しかも、我々、災害というと、地震や台風のような自然災害、あるいは、火災を思い浮かべがちですが、決してこれだけではありません。

辞書で「災害とは」と調べると、地震・台風・洪水・津波・噴火・旱魃・火災・感染症の流行などによって引き起こされる不時の災いと、それによる被害と書かれています。

即ち、不可抗力によって引き起こされた災禍で、伝染病なども該当するのです。

加えて、生命保険における災害割り増し保障は、交通事故や医療事故、さらに、自損による転落死などでも対象となる事が圧倒的多数で、確かに、どんなに丈夫な人でも、いつ、どこで、こうした災難に見舞われるかは分かりません。

加入しておいて、決して損ではないものであるとは見ていいでしょう。

死亡保障への付帯

災害割り増し特約は、通常どこの保険会社の死亡保障にも付帯させられます。
終身保険はもちろん、養老保険や学資保険のような満期積み立て型の商品でも、掛け捨ての定期保険でもです。

ちなみに、払い込み保険料は、病気がメインの死亡保障や医療保障とは異なり、年齢によって上がるという事は滅多にありません。
正しくは、老いも若いも平等ですが、その代わりに、職業によっては、セッティングできない事があります。

そう、とび職や交通機関の乗務員、あるいはスポーツ選手など、元々危険度の高い仕事をしている人は、当然、このような災難に遭う確率は増す訳で、持病を抱える人と同じように、保険金支払いのリスクが大きいと見なされるという訳です。

寝たきりになるなど、重度障碍者となった場合にはどうなる?

加えて、あくまでも被保険者の災害死亡という条件ですから、打ち所が悪く、寝たきりになってしまったり、重度障害者になってしまった場合には全く意味を持ちません。

そこで、これに加え、そうした事態にも適用される災害障害特約というのも存在します。

となると、やっぱりセットで付けた方がと思われるかも知れませんが、それは必ずしも賢明とは言えないでしょう。
何故なら、この障害特約の方は、所定の状態になった時という条件が添えられていて、それはメインの生保の高度障害とほぼ匹敵するほど厳しい要件となっているからです。

まあ要するに、これらを組み込む事により、事故や災害による死亡や高度障害においては、それぞれの保険金が割増しされるという事ですね。

本当に必要な保障かどうかを見極める

ですが、現実を見てみると、やっぱり私たち人間は、病気で亡くなる確率の方が遙かに高く、よほど大きな公共交通機関の事故や天災がない限り、一日に何十人、何百人もの人がそう易々と災害で命を落とすものではありません。
だからこそ、驚くほど安価な保険料で、驚くほど多額の保険金を約束してもらえるのです。

それも踏まえ、本当に必要であれば付けておけばいいですが、そうでなければ、思い切って外す事により、少しでも家計の節約に繋げる事はできるでしょう。

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