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マラソンや水泳を趣味にしていると言うと、実に健康的で聞こえがいいですが、実はすでに恐ろしい持病の持ち主だったりもします。そのため、生命保険の契約においては、間違いなく要注意人物!

特に若いうちからずっと継続している場合、“偉いですねぇ!”とか、“ご立派ですねぇ!”などと褒め称え、あげくの果てに“お元気ですねぇ!”と言いつつも、さり気なく健康診断書の提出や医師の診察を受ける事を勧める生保レディーは少なくないでしょう。
何故なら、恐ろしい心臓病の疑い大だからです。

鍛えられ多くの酸素供給を可能にした心臓

narrator

私たち人間の生命維持をしているのが心臓である事は、今更ながら言うまでもありません。
日々止まる事なくポンプを作動させ、全身に酸素と栄養を充分に含んだ血液を循環させています。

その仕組みはと改めて見てみると、まずは血液を大動脈へ送るべく絞り出す事により収縮し、今度は大動脈から送り込まれて来る肺を通じて酸素をたっぷりと溜め込んできた血液を受け入れる際に拡張している事が分かります。

特に、運動量が増えれば、体が必要とする酸素量は大きくなりますから、それに対応するべく、一度の収縮で大量の血液を送り出さなければなりません。そのためには、しっかりとポンプを押せるだけの筋力が必要で、それが十分でない初心者は、すぐに息切れし、ダウンしてしまうという訳です。

しかし、心筋も他の部位と同じように、トレーニングによって徐々に筋肉量が増え、パワーアップして行きます。
そう、体を鍛えると、平行して鍛えられるもので、だからこそ、段々走る距離や泳げる距離が伸びて行くのです。
そして、しっかりとポンピングできるようになります。

こうして作られたたっぷりの酸素供給を可能にした心臓は「スポーツ心臓」と呼ばれ、持久力がご自慢のトップアスリートたちは、必ず所持していると言っても過言ではないでしょう。

心臓肥大のリスク

これはある意味、努力のたまものみたいなもので、例え激しいスポーツをせずとも、スポーツジムなどに入会し、軽い筋トレを始めただけでも、半年もすれば多少見られる変化です。血流量が増えるのはいい事!
そうなると、益々丈夫な心臓を持つ健康体になったかのような気がされる方も多いものと思われますね。

ですが、それは筋肥大に繋がり、図で見ると、明らかに心臓が一回りも二回りも大きくなっている事が分かるでしょう。
そう、正しく「心臓肥大」です。

となると、それはもはやその名の通り、心臓が肥大する心疾患となり、様々なリスクが出て来ます。
単に酸素が沢山供給できるからいいというものではなく、むしろ反対に、周囲のスペースが限られているのにも関わらず、自分だけが大きくなっているのです。

例えて言えば、大人になって背が伸びたのにも拘わらず、子供の頃に遊んだ公園のトンネルのなかで屈伸運動をするようなもの!
十分伸びきった上で体を曲げられないため、気分的にも中途半端ですし、余計な部位に負担が掛かり、後で体の節々が痛くなるというような事態が発生します。

それが、目一杯まで拡張できないうちに収縮しなければならない心臓にも起こっている訳で、結局は、取り込む血液量も少なければ、送り出せる血液量も少なくなってしまうという形です。
おまけに、大きな心臓は、自らが作動するためにそれなりの酸素量とエネルギーを必要としますから、そこに先述のようなストレスもプラスされ、疲れやすくなります。

事実、普段めったに運動をしない人が発症する心筋の厚さが増す「肥大型心筋症」と、心臓内部の大きさが広がる「拡張型心筋症」は、代表的な心臓病の一種。
特に高血圧が原因の「肥大型心筋症」などは、成人病の一種として問題視されています。

洞除脈の診断による再検査

narrator

こうした事を考えると、スポーツ心臓は病気ではなく、治療の必要はないとは言われるものの、闘病や死亡のリスクを考慮する生命保険においては、立派な疾病なのです。

また、医学的にも「スポーツ心臓症候群」という正式な病名を持っています。
そのため、特にその典型的症状である洞除脈という診断が出されると、イコール心肥大の疑いありという事になり、再検査を求められる事になります。
そして、結果的に疾病が明確になれば、加入を断られたり、掛け金が割増しになったりするのです。

この洞徐脈というのは、不整脈の一種で、安静時の心拍数が極端に少なくなる症状。
通常、日本人の平均は1分間に60回から100回とされていますが、それが50回を切り、寝ている間などは、40回を切る事も珍しくありません。というのも、一度動けば、たっぷりの血液と酸素を前進に送る事ができるんです。
それを消費しないのに、どんどん動かす訳には行かないでしょう。

とは言え、これは明らかに異常な心臓の動きであって、いつ、何が起こっても不思議ではない状態にあるという事になります。
実際、アスリートの突然死が後を絶たない事は知っておかなければならない現実だと言えるのです。

スポーツ選手が生保に入りにくい理由

実はスポーツ選手が生保に入りにくいと言われている事はよく知られていても、多くの方は、その理由として、怪我が付き物の危険な仕事だからだと思っておられます。

けれど、実際にはそれ以上に、この病気が最大のネックで、そう容易に引き受けられないという本音が往々にしてあるでしょう。
ちなみに、損保会社が出しているスポーツ保険というのは、あくまでも損害保険であって、怪我の保障はするが、疾病のサポートは一切しないというもの。
だからこそ、安価に販売できるのです。

しかし、病気保障がメインの生命保険においては、やはり高額な保険料と引き替えという事になり、実際問題、単に趣味でスポーツクラブに通い、何十年も泳いだり走ったりしているようなサラリーマンが、それに見合うだけの掛け金を払えるかと言うと、実に微妙!結果、契約不成立となるケースが珍しくはなく、ここに丈夫なはずなのに、保険に入れないという矛盾した現実が存在するのです。

将来を見据えて若いうちに契約を

ですが、生保というのは、あくまでも契約時の現状が加入資格を決めるもので、それ以後、どう変化しようが、責任を持たざるを得ないケースが多々あります。
そこで、特に学生時代からスポーツをやっているような人は、少しでも若いうちに、一つでも生命保険の契約をしておかれる事をお勧めしたいのです。

それも、少々もったいないとか、苦しいという思いはあっても、将来を見据え、やや高額保障のプランに入っておかれる事が大事でしょう。
何故なら、この心臓は、スポーツを続ければ続けるほど本格化し、辞めたからと言って、すぐに改善されるものではないからです。

即ち、結婚し、子供ができて、いよいよ本気で生保の必要性を感じた時に入れないという事態を回避するためには、極力早期に手を打っておくに限るという訳です。
しかも、若いうちに長期終身型に加入しておけば、月々の支払いも安価で済みますから、それと我が身を大切にしながら、家族を守って行かれる事が賢明だという事ですね。

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