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生命保険の休業補償とは、どういったものを指すのでしょう。

「収入保障保険」イコール「休業補償」!
そんな風に思っておられる方、案外多くありませんか?

確かに、名前だけ聞くと、間違いなくそんな気がしますが、残念ながら全く違います。
この商品は全て、自分の死後、遺族となった家族に支払われるもので、それが生活を支える収入となるところから、そう命名されたものなのです。

でも、近頃、仕事を休んでいる間も困らないような所謂「休業補償」と呼ばれる保険が沢山出ているじゃない!?
と、おっしゃるかも知れませんが、それらは「所得保障保険」という名の商品であって、基本的には生命保険ではなく、損害保険であると思っておいていただければ間違いないでしょう。

収入の約6割程度を保障してもらえる

こちらは正に、皆さんが思い描いておられる通り、病気や怪我で、しばし休職を余儀なくされた際、収入源の一部として支給されるもので、給料の足らずを補ってくれるものです。
多くの場合、年収の約6割程度支払われ、期間も1年から3年、5年と、十分に設定されているものが多く見受けられます。

また、医療保険のように、1日いくらという日額計算ではなく、月いくらという計算で、入院中はもちろん自宅療養しながらの通院になっても、職場復帰できるまでの間、ずっと利用できますから、家族のおられる方だけでなく、独身の方でも、入っているのといないのとでは大違い!
加入している事により、優雅な闘病生活が送れます。

実はこの所得保障保険、新世紀になって登場した比較的新しいプランのように誤解されがちですが、決してそんな事はなく、20世紀の頃からしっかり存在していました。
ではでは、何故、昔はそれほど重要視されなかったのでしょうか?
さらに、どうして今になって加入者が急増しているのか?
これには2つの大きな理由があります。

就業不能保険のCMで知名度が上がりニーズが高まった

その一つは何と言っても知名度!
何しろ、先にも書いた通り、長年生命保険ではなく、損害保険としての位置付けで、損保会社のみが取り扱う保険でした。

それが、ごく最近になって、インターネット販売を主とする生保会社が「就業不能保険」という名目でリリースし、テレビやラジオなどでもバンバンCMを流すようになりましたから、それに伴い、消費者の認知度が高まり、ニーズも高まって来たという訳です。

完全に社会復帰できるまでしっかり保障してもらえる

そしてもう一つ、医学の進歩により、今や真の不治の病は急激に数が減りました。
癌でも早期発見により、完治が可能で、復職出来る確立も決して低くはなくなったのです。

それに加えて、手術をしても、比較的短期間で退院の運びとなるケースはもちろん、入院不要というケースまで珍しくなくなりました。

とはいえ、これは本人にとっては、それだけ肉体的にも精神的にもリスクが軽減される事であって、その後程なく仕事を再開できれば、これほど喜ばしい事はありません。

けれど、現実には、やはり入院や手術を要するような病気や怪我は、決して軽症ではなく、完全に元通りになって、無理なく労働ができるようになるまでには、それ相応の月日が掛かります。

ところが、医療保険にせよ、健康保険の高額医療費制度にせよ、病院にいて、毎日手厚い医師や看護師の治療を受けているからこそ支払われるもので、自宅で療養している分については、全くと言っていいほど知らん顔でしょう。
せいぜい通院時に給付金や治療費を支給してくれるくらいです。

その点、所得保障保険に入っていれば、その間もと言うより、その間こそ、給付対象となりますから、特にご家族をお持ちの方は本当に助かります。

それで家賃や住宅ローンを支払う事もできるというものでしょう。
そう、入院期間が短くなればなるほど、重要性と必要性を増す保険なのです。

免責期間は短くて2ヶ月、長くて半年程度

ただし、大半の所得保障保険には免責期間というものが設定されていて、短ければ2ヶ月ほどですが、長ければ半年に及びます。
そして、この期間を過ぎてもまだ、どうしても就業不能であれば、その後の生活は助けましょうというもので、やはりできるだけ早く復帰できるよう、最善の努力はするように言われる訳です。

どこかしら、失業保険に似ているような気もしますが、こちらの場合は、正に地獄の沙汰も金次第!
保険料がアップしても良いのであれば、ある程度まで短くできます。
実際、自営業者の方の多くは、そういう選択をされます。

というのも、サラリーマンの場合は、会社に在籍さえしていれば、僅かながらでも給料がもらえる事もありますが、自営業者は、自分の休業イコール、収入0にもなりかねません。
それを考えた時、月々何千円かのお金をケチる訳にはいかないのでしょう。

という事で、収入保障保険は収入源となるもの、所得保障保険は収入減を補うもので、前者は休業補償ではありません。
むしろこちらは、癌などがまだまだ不治の病に等しかった頃に大いに役立ったもので、これからはやはり、人生80年、常に前向きに最後まで全うするという希望を持つという意味でも、所得保障保険に注目するべきではないでしょうか。

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