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自動車保険の中途解約のデメリットは単純明快です。
自動車保険は積立て保険ではありませんから、当然払戻金として全額返ってくることはありません。
手数料を差し引いた金額となるので、実際に支払った保険料より少ない額です。

加えて、等級の引き上げは契約満了日となっているため、次に他社で契約した場合は、解約した時点での等級が引き継がれることになります。
そこからまた一年間は同じ等級となり、翌年の契約日以降の日から、やっと等級が上がることになります。

次の契約で同じ補償は必ずしも期待できない

契約満了で他社に乗り換える場合とでは、等級が引き上がるまでの期間が、確実に伸びることになります。
またこれは契約者の心理として、一度解約をした保険会社と再契約は結びにくいといったことがあります。

つまり、同じ補償は必ずしも期待できないということです。
これはロードサービスでは顕著になって現れます。
今まで15万相当のレッカー移動が自動付帯だったのが、距離にして30キロになる場合もあります。

月払い契約の場合は保険料の差額を支払わなくてはいけないケースもあり

更に月払い契約の場合、支払い済み保険料は短期率で決まった払戻金が支払われますが、計算で保険料の差額を支払わなければならないケースも生じます。

それに保険料は一括が多いですが、これをクレジットカードで分割払いにしている場合は、新規の契約でも、ローンの支払いが残っている事があります。

つまり支払いが重複する可能性がありますし、自動車保険の中途解約は、払戻金も全額は戻りません。

短期料率といって、年間保険料に契約期間を掛け合わせ、7日間なら一日分に10%を差し引いたものを掛けて計算されます。
具体的には以下の様な計算式です。

・年間保険料10万円で契約から7日以内で途中解約の場合
10万円×(1-0.1)=9万円

つまり、契約から数日でも1万円は戻されないわけで、これが契約期間が伸びれば伸びるほど、払戻金は少なくなります。
しかも無事故で等級を引き継ぐためには、新規の契約までの空白期間は8日以内となっています。

解約すると必ず損をする

一つ覚えておきたいのは、積立て型の保険契約以外の全ての掛け捨て保険は、解約すれば損をするようになっているということです。
また、解約しようとした年に損保を利用した人身事故があれば、解約には違約金が発生しませんが、新規に契約した保険会社から追加の保険料の支払いを求められたりします。
更に、等級は解約が契約満了日となるため、そこで3等級ダウンとなります。

唯一のメリットは、事故を起こして保険を使ったため「どうせなら残りの期間の保険料を節約する」意味で解約するという手段でしかないと言えるでしょう。
こうして中途解約はデメリットの方が遥かに大きいため、多くは契約満了日とか、更新時に見直しをするのが最適なのです。
おまけに、等級アップも遅れるため、良いことはほとんどありません。

自動車保険契約での鉄則として、多くの宣伝の謳い文句にあるような、「保険料の安さ」だけでは選んではいけないのです。
契約して、保険契約者が得するようなことは一切ありません。
損保とは、必要な対価を払って、あくまでも賠償責任をカバーすることだけなのです。

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