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あってはならないことですが、引越の作業中、大事なものが破損したり紛失したりといったトラブルも考えられます。ほとんどの引っ越し業者では、そういったトラブルに備えて「運送業者貨物賠償責任保険」に加入しています。こちらは業者が加入する保険なので、依頼者が保険料を支払う必要はありません。

運送業者貨物賠償責任保険があるから100%安心なのか?と言われるとそうとは限りません。全てが補償される訳ではないからです。補償の範囲と範囲外とがあり、上限も定められています。上限や補償の範囲は業者によって異なる場合もあるので、見積もりの際に詳細について確認しておいた方がいいでしょう。

補償の範囲

  • 引越作業中に偶発的に起こった事故
  • 依頼者が訴訟を起こした場合にかかった費用(訴訟・仲裁・調停)
  • 補償の範囲外

  • 業者側に過失がある場合や故意的な事故
    (保険は適用されず、業者が賠償する)
  • 依頼者の過失や故意的な事故
  • 対象となる荷物の消耗具合が酷い場合による破損
  • 地震や津波など自然災害により影響を受けた場合
  • 戦争や軍事活動、テロ、ストライキなど国家活動により影響を受けた場合
  • 補償されない荷物

  • 宝石・宝飾品・貴金属類
  • 美術・骨董品など
  • 現金・地金・有価証券・金券など
  • 設計図・模型・帳簿など
  • 法に触れるもの
  • 条件によって補償が制限される荷物

  • 生鮮食品・青果物
  • 保冷・保温・冷凍・冷蔵が必要なもの
  • 動植物
  • 自転車・バイク
  • 電化製品の故障
  • 梱包されていない荷物
  • 荷造りに不備がある場合
  • せっかく業者が加入している保険があるのですから、トラブルなくスムーズに作業が進められるよう、事前に荷物の詳細について打ち合わせをし、壊れやすいもので慎重に運んでもらいたいものがあれば、伝えておきましょう。また、補償内容を充分に確認し、対象外の荷物で心配なものがあれば、自ら運ぶなどの対策をしておくと安心ですね。

    よくあるトラブル事例

    「安心保証」を謳い文句に、業者のほとんどが加入している損害保険ですが、使わずに済むのであれば使いたくないというのが業者の本音です。そのため、大事なものが破損しても保険が適用されなかったという事例も多々あるので注意が必要です。

    荷物の梱包が甘かったことを理由に補償してもらえなかったり、家具や家電に傷がついた場合は元々あった傷なのでは!?と言いがかりをつけてきたり、といったことが実際にあります。

    傷については作業前に依頼者と業者間でしっかり確認し合ったり、荷造りの際には封をする前に写真を撮っておくと、梱包状態を証拠として残せるかもしれませんね。また、割れ物や壊れやすい物が入った段ボールには「取り扱い注意」等、分かりやすくマジックで書いておきましょう。

    引越荷物運送保険

    通常は業者の方が保険に加入しているので、依頼者側で改めて保険に加入する必要はないのですが、運送業者貨物賠償責任保険の補償は上限も定められていますし、補填されない場合もあります。

    骨董品や美術品など特に高額な荷物があって心配な場合は、荷物の持ち主が加入する「引越荷物運送保険」の契約をするのが安心かもしれませんね。見積もりの際に「保険はどうされますか?」と聞かれることがありますが、提案がない場合も心配ならこちらから確認しておきましょう。

    プランによっても異なりますが引越荷物運送保険は1000~3000円程度で加入できるものもあるので、安心を買う意味でも加入を検討してみてもいいかもしれません。

    まとめ

    業者側で加入している損害保険はあるものの、極力保険を使わずに済ませようとする業者が圧倒的に多いです。保険を適用したとしても、少しでも安く済ませようとするため、依頼主が満足するような補償を受けることができない可能性も高いです。

    「言った、言わない」のトラブルを未然に防ぐためにも、事前の打ち合わせは必須です。また、契約時に保険の詳細について確認した上で、足りないと思うのであれば、自らも保険に加入しておくと安心して引越し当日を迎えられるのではないでしょうか。

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