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保険契約の基本というのは、常に”1対1”という関係が、まず基本となっています。
保険会社と事業会社などの法人一つか、保険会社と個人の2種類です。

法人なら、会社そのものに対しての補償であり、社員や役員は無関係で、人に対して支払うのは「賠償」の場合に限るのが前提です。 

補償範囲を広げると保険料が高くなる

個人の場合も、自分のために利用するか、賠償のために利用するとしても、保険請求やその代行を引き受ける前提は、契約者個人一人に限られます。

しかし自動車の場合は、家族や友人とドライブや旅行などに利用しますし、その場合は交通事故被害者になるのは、何も事故を起こした本人同士だけではありません。

そのため、特別な約束事を決めておき、その範囲内、つまり補償となる保険金の範囲内で補償対象とする方が、契約者にとっては便利です。

そこで、「搭乗者特約」とか「家族特約」などが登場したわけです。
特約とは本来の主契約に、特別に項目を増やして、契約保険金範囲で補償する事を指します。

自動車保険で、「運転者限定」とか「契約者本人限定」とした場合は、賠償保険では主契約である本来の形になるだけですから、保険料が安いのではなく、その保険料がベースとなっているのです。

当然、補償範囲を広げれば、掛け金は複数人になりますから、保険料は必ず主契約よりは高くなります。
「安い」か「高い」か、どちらを宣伝材料とするなら、「安い」と書いたほうが、都合が良いですよね?
要は「基本契約に、特約をつければつけるほど、保険料(掛け金)は高くなります。」ということなんです。

「運転者の限定をすればするほど、自動車保険は使えなくなります」と脅しているサイトもありますが、基本は「賠償責任保険」ですから、自分たちが保険金を使えるのは、すべて特約によるものです。
賠償責任とは損害を与えた相手にだけ補償するものであり、自分で自分のために使うことはできません。

車両保険は、賠償保険ではありませんから、賠償保険と損害保険を組み合わせて、自動車保険は機能します。
単に複数の保険契約を、一つにまとめて契約できるといっても過言ではないのです。

複数台ある場合に限り、契約を増やすことで2台目以降は安くなる

自動車保険は、複数者の契約には対応していません。
必ず契約者は個人では一人ですし、事業者なら、事業主だけ、法人なら会社そのもの、あるいは代表者だけです。
そのため家族限定特約とか運転者限定などで、家族だけが運転するなら、当然、補償範囲を狭めれば、それだけ保険料は低くなります。

しかし、子供の送迎、週末での家族のドライブなどでは、交通事故も可能性がゼロではありません。
自動車保険の賠償責任保険は、現金で契約者に支払うのではなく、保険会社が、警察調書に基づいた法律の範囲内で、業界標準の尺度、「過失相殺」によって、その過失分だけの補償を相手にし、一時金と治療費を”実費”分だけに限って支払います。

テレビドラマの悪影響かもしれませんが、自動車事故の被害者で、保険金で儲かるということは、保険会社の契約では”絶対”にありません。
保険契約でいうところの「示談金」や「慰謝料」というのは、治療費と同意義であり、その他は支配限度額がある一時金だけが「お見舞金」として、支払われるだけで、これも過失相殺によっては、支配義務が保険会社に生じないケースもあります。

一つの家庭に、車が複数台ある場合に限っては、同じ保険会社へ契約を増やせば、2台目以降には保険料割り引きが適用するケースもあるそうですが、基本は「契約は、一人と一台」ですので、ノンフリート契約、フリート契約かのどちらかの選択になるでしょう。

いずれにせよ、”無事故”が継続していることが、契約の条件になります。

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