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生命保険の比較方法

よく、生命保険はじっくり比較検討して選ぶべきだと言われますが、とにかく数が多すぎて全部チェックするなんて出来ない!
そうおっしゃる方は少なくありません。
事実、今や日本中に40社以上の生命保険会社が存在するのです。

それらが死亡保険と医療保険、それぞれ1つずつ持っていたとしても、100種類近くになるでしょう。
ましてや介護保険・養老保険・個人年金保険・学資保険・収入保障保険と、多種多様のプランを常備しているとなると、現実問題その全てを比較する事など出来ないと言っても過言ではないでしょう。

一括見積もりや本や雑誌の情報を参考にする前に

narrator 
ならば、どうすればいいのか?
ネットを見ていると、近頃は数社の保険を一括で見積もり出来るというようなサイトも多数ありますし、本や雑誌においても、年齢ごとの保険料を一覧にし、一目で比較出来るようにしてくれているようなページを見掛けます。

ただ、そこにあるのはあくまでもモデルケースをベースに比べたもので、そのモデル自体が自分自身と余りにも懸け離れていては話になりません。
これは何事においても言える事で、例えばどんなに背の高い綺麗な女性モデルが着ている美しいドレスであっても、男がそれを着る訳には行かず、どんなに小柄な水泳選手が履いているカッコいい競泳パンツを見ても、それを女性が履く訳には行かないだろうという事です。

まあこれは、いくらなんでも極端過ぎる例であって、しかも前者の場合は、趣味嗜好によっては、“いや、そんな事はない、俺は着る!”とおっしゃる方もおられるかも知れませんが、少なくとも生命保険においては、そうはいかないでしょう。
年齢や収入、そして家族構成など、簡単に動かしようのない現実で比較検討しなければならないのです。

自分自身をモデルにしてシュミレーションする

そこで、まずは何をさておいても、自分自身をモデルとしたAさんを想定してプランを考えること。
これが必須になって来ますし、これさえしっかりと作れれば、後は案外簡単に理想の生保に巡り会う事も出来ます。

なぜなら、このAさんの持つ条件と希望を参考にピックアップしたプランであれば、どれを取っても大体はハズレがない訳で、最終的には口コミで人気になっているとか、契約件数などのランキングで上位に入っていると言った商品を選べばいいだけという事になってくるからです。

事実、中立の立場でプランニングしてくれるプロに相談するといいなどともよく言われますが、彼らだって決して特別な方法で提案を出している訳ではなく、単に毎度、目の前に現われた新しいAさんの人物像を作り、それに合ったシュミレーションをしているだけなのです。

それでは、早速自分自身の分身とも言えるAさんの人物像を描き出してみましょう。

35歳 既婚男性
妻と5歳の娘一人
年収500万円
サラリーマン(営業職)

まず、年齢と性別、これは必要不可欠です。
ここでは、35歳の男性とでもしておきましょうか!?
一応結婚していて、妻と子供が1人ずつって、奥様と5歳の可愛い女の子がいると仮定します。

とは言っても、正直なところ、こうした家族構成は、いくらくらいの保証額が必要かを決める時以外は、それほど重要にはなりません。
さらに、どんなに高額保障を望んだところで、その保険料が払えるだけの経済力がなければ話にならない訳で、むしろここでは収入や職種の方を重要視すべきでしょう。

また、どこの保険会社にも、引受限度額というのが社内規定によって設けられていて、その目安は年収の5倍程度と設定されています。
ですので、年収500万の方なら、死亡保障2,500万~3,000万円が妥当であり、契約出来る最高額だろうと思われるのです。

という事で、今回見本になって頂くAさんは、そんな年収500万くらいのサラリーマン!
でも、一応割と大きな会社にお勤めで、営業ですから、それほど危険なお仕事という事もありませんし、60歳までは順調にお勤めになれるものと予測されます。

保険料の払込期間は?相続税や年末調整の控除枠

narrator
しかし、今のご時世、定年になったからと言って、すぐに年金が受け取れる訳ではありませんから、その後に一気に月々の生保の支払いが重荷になる事も考えておいた方が良さそうです。
そこで、次に絶対に決めなければならない保険料の払込期間は、満60歳とするのがベターでしょう。
つまり、この時点ですでに35歳男性で払い込み期間25年という重要な条件枠が3つも埋まった事になります。

となると、後は取り敢えず、必要な保障と金額、そして期間を決めれば、大まかにAさんの求める生命保険は見えて来る訳で、この辺りで最も肝心な保険金を定めるとしましょう。
先述の通り、死亡保障の目安は年収の5倍ですから2,500万ですが、マックスの保険金を狙おうと思うと、月々の支払いもマックスになります。
今はまだ、娘にそれほどお金が掛かりませんが、これから先、塾や習い事など、女の子ですから、おしゃれもしたがるでしょうし、出費が嵩む一方だというのが妻の意見!

それに、自分が他界して下りる生命保険金というのは、相続税のターゲットになってしまいます。
ただし、法定相続人1人当たり500万円までの基礎控除枠が設けられていますから、このお宅の場合だと、奥様とお嬢様お2人分で1,000万円までなら非課税になります。

さらに、年末調整で受けられる生命保険料控除の上限額が、以前の5万円から4万円に引き下げられました。
そのため、それ以上はいくら支払っても節税には繋がりません。
ならば、ひとまずこのくらいのラインで行くというのも一つの手でしょう。

また、死亡保障額を高望みしない事により、安価だが掛け捨てになってしまいがちな定期保険や中途解約すると大幅に損をしてしまう低解約金型終身保険ではなく、貯蓄性の高い従来の正当なる終身保険に加入する事も出来ます。

ですので、貯金と万一の時の保障という2つの目的を持って、そういった商品を選ぶという選択肢も出て来るのです。
そう、これですでに必要な保障額だけでなく、保険期間と保険種類も決められました。
保険金は1,000万円で、保険期間と保険種類はいずれも終身です。
足らずは安い共済ででも賄えばいいかと思われます。

必要な特約を付帯させる

これに、後はこれだけはという医療保障などの特約を付帯させればOKですが、その前に今時の生命保険の形態から見て、死亡保障のみというものはほとんどありません。

主契約が死亡保障ですから、付帯サービスを一切付けないというのであれば、そういう形も出来ますが、基本的には入院や手術に対して給付金が下りたり、先進医療のサポートが受けられたり、収入保障や休業保障があったらいいなぁという事になってくるでしょう。
ただ、三大疾病や先進医療特約、がん保険、それに休業補償については、約款をよく読んだ上で、本当に使えるのか使えないのかを検討される事をお勧めします。

これでAさんの人物像と必要とするであろう保障内容は固まりました。
さすがに、これだけ条件が揃えば比較も出来るというもので、その中から最もお手頃価格の商品を選ぶとか、評判のいいプランを選ぶとかと言った事が初めて可能になるのです。
特に、特約を限定する事により、それがあるかないかとか、その中身の充実度、そして個々の値段と総額も見比べる事が出来ますね。

予定利率やソルベンシー・マージン比率

さらに、もっとこだわるのであれば、予定利率ソルベンシー・マージン比率も是非注目したいところ!
生命保険は定期預金と同じように積み立て型の金融商品ですから、その利率が良ければ自動的に責任準備金の積立率や解約返戻金の返戻率も良くなりますし、利回りのいいものはそれだけ割引率がいいという事にもなるのです。
もちろん貯蓄としての価値も増します。

また、ソルベンシー・マージン比率というのは、一つの保険会社の格付けを明確にした数値であって、これが200を切るともはや業績は不振!
倒産の危機にあるかも知れない法人という事になります。
逆に、1000以上あれば、それはかなり財力のある安定した企業という事で、大手だからとか、国内資本だから比率が高いとは限っていません。

むしろ、老舗大手4社より、はるかに高水準を誇っている外資系や損保系も多数ありますし、今は通販メインだから悪いという見方も出来ないでしょう。
そういう意味でも、この数字にも是非目を向けていただければと思います。

自分自身でシュミレーションするのが難しいとか、なんとなく不安という方はプロのファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手でしょう。
相談料が完全無料のサービスも多々ありますので参考にされてみて下さいね。

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