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一括査定の落とし穴!車の買取で談合はあり得るのか?
テレビニュースなどでよく見る言葉である、「談合」ですが、これは公共工事受注などでは、通常は「入札」という形で業者に工事価格見積りを出させて、その競争で価格として予算に見合う業者に依頼するといった流れがあります。
しかし、この場合コストの関係上、資本の大きな会社はある程度、損が出ても今後の受注を見込んで、引き受けるケースがよくあります。
この時、今回は当社が受注するが、次の工事はB社に譲るといった”裏取引”が行われる事があったんですね。
互いの見積もり提示額は公開できない
これは、法律上では互いの見積り提示額は、発注者以外は公開するのは違法なので、談合は公平を欠くとして、必ず大手事業会社が市場を独占できることになるので取り締まられます。
では、こうした「談合」というのは、中古自動車買取では、あり得ることなのでしょうか?
結論から言えば、販路がすでに確立した大手買取事業者に関しては、全国の販売代理店や輸出なども行っており、在庫の関係上、他社と同じはずはなく、同一車種で一括査定で、金額が異なるからといって、談合が背景にあるというのは、見方が矛盾していますね。
ただし、民間企業の一部で「出張査定」に対応している場合、ユーザーが一括査定で、同時に複数の業者に対して依頼した場合などは、顧客の玄関先で偶然、担当者同士が遭遇することがあります。
この場合、談合ではないですが、一部情報交換としての提供はあり得るでしょう。
客引きのための材料なの?本査定では減額へ
見積りが異なるから、高い方に決めて、店舗で見積もる場合、かなりの割合で本査定という形で、減額の方向へ査定が動く場合があります。
これは、ネットでの一括査定がいわば、客引きの道具と誤解を受ける場合が多いです。
基本的な意味合いとしては、ネットでの一括査定には、内装の程度、トランクの汚損、ドアなどの小キズなどは除外され、走行距離と年式での判断が大半です。
これは「新車に近いような内外装で、加えてすぐ、清掃も、修理も必要ない状態」を指しているのであり、車の状態を見ているわけではありません。 大手も含め、多くの中古自動車査定は、案件によって個人差があって当たり前です。その意味では”仮査定”が、一括査定ということも出来るのですね。
上手に交渉するには、売る気が大事
売る気もないのに、減額の理由に食い下がって、他社の見積りなどを主張すれば、多くの中古自動車買取り業者は、買う方向へはシフトしません。
これも当然ですが、販売するのは、買取を利用する顧客ですから、「買うか買わないか」を選択できる自由は、買い取る側にあります。
これはお店に普通に買い物に行って、顧客が自由に商品を手にとって購入するスタイルと同じです。
つまり、買取り業者を選ぶのは、あくまでも自分が営業マンとなって、自分の車を売り込むのと同じなんですね。
一括見積もりの便利な使い方
一番利用価値があるのは自宅近くに複数の買取会社が存在して、見積りを一応比較したいなどの時には、非常に便利です。
わざわざ車を持ち込んで仮見積もりを出したり、交通手段を使うこと無く、自宅で数社を比較し、なるべく早くに、買取会社を選別する際にはとても便利なサービスです。
賢く利用するには、「一括査定は、一括仮査定である」ということを念頭に置いて、利用すると良いでしょう。