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意外と簡単な生命保険のトラブル防止法

何しろ、細かい条件だの規約だのが沢山あって、ややこしいったらありゃしないのが生命保険!
実際問題、契約時にそれを生保会社の営業が説明し、加入者が完全に把握してから商談成立に持ち込むというのは、想像しただけでも、ぞっとするほどの時間が掛かる事であって、難しいと言えるでしょう。
そのため、トラブルが絶えないのも致し方のない事なのだろうという気はします。

しかも、そこには常にお金と人の命というこの世で最も大事なもののトップ2が絡み合うのです。
もめないはずがありません。
ですが、だからこそ、お互いが相手の力量に委ねるという考えではいけないのではないでしょうか?

無論、生命保険会社のセールスたちは、徹底的にその中身を分明する必要がある訳ですが、ならば、我々の方に、それにとことん付き合って話を聞くだけの耳と時間があるのかと言われれば、実に微妙!
正直、“もういい、分かった!”と言って、ついつい署名捺印してしまわれる方も珍しくはないものと予測されます。

さらに、“何か質問はありますか?”と問いかけられても、さて、いろいろ尋ねておかなければならないんだろうけど、何が分からないかがよく分からないため、何をどう聞いていいのかが分からない!
結果、“いえ、別に・・・!!”と応え、取り敢えず理解した事になってしまう方も少なくありません。

けれど、それではやはり話にならず、保険契約には、最低限ここだけは抑えて置きたいという部分が必ずあるのです。
ですから、その点について、不安や疑問があれば、とことん追求し、完全に把握した上で“では、よろしく・・・!”と言う事は絶対条件でしょう。

金融庁や相談窓口・国民消費センターへの苦情や問い合わせを確認する

ならば、一体全体、どこを抑えて円満契約に持ち込めばいいのでしょうか?
それは至って簡単で、金融庁や日本生命保険協会の中に設置されている相談窓口、あるいは、国民消費センターに寄せられる苦情や問い合わせと言った相談内容として多いものに着目し、それらがきちんと説明されたかどうか?
そして、自分が理解出来たかどうか?
それを確認する事です。
つまり、そうしたところのHPに掲載されているトラブル事例さえ分かれば、自ずと見えて来るのです。

ただし、いずれにせよ、やはり最も多い抗議は、契約時の問題で、外交員たちの説明不足や告知義務についてです。
けれど、それはあくまでもトラブルの要因となっている部分であって、具体的には、その後に発声した事項について不平や不満が出ている訳ですから、そこに目を付けなければ意味がありません。
という事で、もう一歩先を見る形で多発している事例をチェックすると、解約や変更、そして、給付金支払いに関するものが目立ちます。

解約返戻金が思ったより少ない!?

例えば、解約返戻金が思いのほか少なかったというもの!
しかし、これについては、低解約返戻金型の商品であれば、元々そういう約束になっているものですから、最初から文句を言えた筋ではないでしょう。

また、一般の終身保険でも、予定利率が最初に呈示されていて、解約金の推移も明確にする事ができます。
即ち、そこさえ説明を受けていれば、現時点で潰すといくらくらい返戻金が支払われるのかは、変額型や外貨建て型でない限り、ある程度自分で計算できるのです。

ちなみに、変額保険やドル建て保険などは、どちらかと言うと投資商品に該当しますから、財テクの趣味や知識のないものが容易に手を出すべきものではないと言えそうですね。

入院給付金や通院給付金の支払いについて

で、次に多いトラブルはと言うと、入院給付金や通院給付金の支払いを巡るもので、ここには当初に提出する告知書が大きく関わって来ます。
当然のことながら、自らが告知義務違反をしたのであれば、やはり文句を言えた義理ではありません。

けれど、近頃は、外交員たちもノルマ達成のために必死ですから、半ばその強要のような作戦を練り、とにかく契約件数を確保しようとする傾向が見られなくはありません。

少し位なら分かりませんからと言った形で、審査が通りやすいような記載を伝授してくれたりもするのです。
そんな風に言われれば、純真な私たち加入希望者は、それでいいのなら有り難いと思い、ついつい指示に従ってしまいますよねぇ!?
ところが、いざ入院し、後に給付金を請求するとなると、医師の診断書の提出が求められ、そこにドクターが何もかもを正直に記入してくれちゃいます。

特に、持病や既往症などは、それが発病原因としてはっきりと記されますから、結果、告知義務違反をして契約した事になり、支払いが拒否されたり、強制解約の刑に処せられたりするのです。

ですから、この点については、下手に生保レディーたちの話に理解したり、納得してはいけません。
確かに、2年あまり何事もなければ、嘘も時効となって、解約は免れますが、それでも、後々高い保険料だけ取られて、死ぬまでは何の役にも立たない存在になりかねませんので、そうした事も含めて、余計なトラブルに巻き込まれる事を回避するためには、告知は正直にが絶対条件です。

高齢者を巡る転換や変更について

また、昨今では、高齢者を巡る転換や変更に関する問題も増加しています。
というのも、保険というのは元々、全ての権利が契約者にあって、生保会社との間で合意が成立すれば、容易に受取人や内容を変える事ができるからです。

そこで、お年寄り相手に一方的に話を持ち込み、若かりし日に入った高利率の終身保険を今の低利率のプランに切り替えさせる例もありますし、定期保険については、もはや必要ないほど高額の保険金が下りるようなプランでも、自動更新で継続させる例も見られます。
けれど、これは法令上、決して違法ではありませんから、実行された後では、どんなに優秀な弁護士でも手が出せないのが実情!

さらに、時には両親や祖父母が思い付きで受取人名義を変更する事も結構ありますので、十二分に気を付けなければいけません。
できれば、生命保険会社に予め話をし、更新や見直し等の際には、必ず事前連絡をもらう事と、自分が立ち会う旨を徹底しておかれる事をお勧めします。

以上、こうした事を考えると、生命保険のトラブルというのは、自らがしっかりしていれば、案外安易に防止できるものだという事をお分かり頂けたのではないでしょうか?

ただし、それには、無関心や人任せは絶対にNGだという事ですね。

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