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「万が一に備えるのが保険」と言われるように、自動車保険も原則的には、偶発的な事故を想定して設計されています。
交通事故というと、当事者がいるわけだから当然、被害者、加害者という認識があるのではないか?といった疑問があると思います。

しかし、その時の交通状況は渋滞だったり、工事による車線変更、信号無視の車、信号無視の歩行者、無理な横断など不測の事態に備えて安全運転をしなければなりません。
その中には、どうしても防ぎようのない事故も存在しています。

車両保険は単独では加入できない

問題は、その確率です。
つまり、事故を起こしやすい人は外見ではわかりませんが、過去に交通事故を起こした人に比べ、無事故のまま生涯を過ごす人の大きな違いは、運というのも言えますが、資質も関係しています。

それを保険会社が知る術は、書類による判断しかないのです。
現実に自動車保険は対面での契約はあっても、面接のような資格試験はない自由契約です。

それに対し、自分の損害を補償するものは、生命保険の死亡保険のように、積立で資金を積み上げるような貯蓄性があるのが一般的です。

ところが自動車保険は掛け捨て保険ですから、積み立てる事はできません。
車両保険はこの自分自身の私財を補償する仕組みです。
これは短期間ながらも、主契約の特約に近い形で自動車保険では取り扱います。
そのため、特約だけを契約できないように、車両保険だけの契約はできないことになっています。

無条件で補償されるのは賠償責任だけ

私財の損害とは、外部からの何らかの影響によるか、自分でうっかり破損した場合などです。
この外部の影響は、保険契約者以外にも共通に被害を被るのが自然災害です。
それも、通常の気象条件によるものに限られます。

火山噴火や地震、津波は、自然災害の中では被害が甚大ですが、雷、竜巻、洪水、高潮ほどには頻発しません。
加えて、それによる被害は誰でも共通するものではないのです。

交通事故の怪我人は、その可能性が非常に高いため、人命に直接係ることであり、過失が必ず存在します。
つまりこれが賠償責任です。

これは自賠責がそうですが、無条件に自動車が関係する事故では、怪我人や死亡家族を補償する事になってますから、任意保険もそれに習って支払い上限を設けていないのです。

自然災害のよる被害は、誰にも賠償責任は生じません。
これは損保会社も同様です。
生命と同じように車という私財にかける保険が車両保険です。
そのため、自然災害の損害補償は、車両保険によってカバーされる事になります。

過失が計算できないものは事故として取り扱われない

自然災害には、賠償責任を負う対象がないため、過失相殺がありません。
そのため、補償を要求するのは、契約者だけです。

自動車保険は、契約者自身が請求を行うときは、等級が必ず下がります。
使うか使わないかの判断は、契約者自身が判断することになります。

ただし、自然災害の場合は、故意による、あるいは、契約者の過失が認めれないため、1等級下がって保険を利用できるようにしているわけです。
つまりは事故扱いではないため、事故有料率は加算されない代わりに、保険会社にも賠償が生じないため、1等級ダウンを免責金の代わりとしているということになります。

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