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慢性の脳疾患であるてんかん(癲癇)は、繰り返し起こる大脳の神経細胞の乱れから起こる症状で、この症状には2つあります。

全般発作は、多くの人のイメージ通り、脳全体において神経細胞の電気信号が乱れ、意識が最初からなくなる激しい発作で、外から発症中の人を見ると、失神や痙攣したように見えることが多いです。 

もう一つは脳の特定部位の発作で、これは症状としては、様々な障害がその部位によって引き起こされます。

発症率は100人に一人と言われ、案外身近な病気なんですね。
原因不明と言われていたこの病気も、現在では70%~80%の割合で医療による発症コントロールが可能であり、ほとんどの人は日常生活に支障をきたすことはありません。
それ以外は、難治性てんかんであり、多くは本人も症状の自覚があり、また治療も続けています。

発症年齢は、ほとんどが18歳以下で特に3歳以下の発病が多いです。
高齢者の場合は、脳血管障害などにより、脳の一部が損傷したりして起こる、後発性にてんかんとなります。

運転に関して支障がなければ契約できる

損保会社の契約に関しては、保険料算定に影響を及ぼす事故歴、麻薬などの薬物摂取、重複契約の有無に関して事実を告げる告知義務を契約者に要求しています。
この中で、肢体に関する障害や病気については触れていません。

てんかんは、慢性的な病気であることがありますが、警察では自動車運転に支障をきたす恐れのある病気として、免許の拒否、取り消しができることを明言しています。
この中には、「てんかん」とハッキリ明記されています。

ただしこれは一定の条件を満たせば所得可能となっています。
つまりは、個別に病気の経過と治療の推移、医師等の診断などから総合的に問題がなければ、事前に相談の上、試験を受けて免許の交付を受けることができるわけです。

こうした経緯があるため、損保会社としては「運転免許証の交付がある」ということを前提に、てんかん患者という告知義務を必要としないとなっています。
そのため、仮に運転中に発作がたまたま起こっても、その事故による被害者は、その契約者の保険を使って救済されることになります。

人身傷害の補償を受けることができない

搭乗者傷害や人身傷害など、契約者自身が使える保険についてはどうでしょうか?
これは、急激な突発事故であること、外部による傷害事故であり、それが身体に起因するものでないこととしているため、この契約をすることができません。

各損保会社ごとに、どういう判断かは別れるところですが、契約において損保会社にとって、通常よりは少なくともリスクは低くないと判断されるようです。

結果として、損保会社は人身傷害に関しては、法的に免責を妥当とするようです。
搭乗者補償が自動付帯とされる契約が多い自動車保険の契約は、かなり難しいということが言えます。
これに関しては、公益社団法人 日本てんかん協会のホームページにも自動車運転についての、注意喚起を促しています。

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