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生命保険の見直しにおける注意点

そろそろ切り替えや更新の時期だからと言って、生命保険の見直しを勧めてくる生保会社の外交員たち!

今ならキャンペーンをやっていて、最新のプランがお得になるんですとか、プレゼントをくれたりとか、あの手この手で家や職場に訪問して来ては、言いよって来ます。

まあよくある光景だと思われる方も少なく内かも知れませんが、実は生保には更新時期というのはあっても、切り替え時期というのはないのです。

ただ、加入者が何となく、運転免許証などと同じような感覚で、更新や切り替えを受け止めるため、こういうアプローチがまかり通っているだけなのです。

結婚や出産を機に再検討する

それに、乗り換えも同様で、何だか携帯電話のように、他社に移るようなイメージを持たれる方も多いようですが、保険の場合、必ずしもそうとは限っていません。

同じ会社の中でも自由自在に乗り換えができ、しかも、ガラケーからスマホに移行するように、加入者にはメリットがあれこれあるというものでもないのです。

故に、こうした専門用語に振り回されないように、その意味を把握しておく事は大切なのではないでしょうか。

確かに、生保というのは、万が一の時のための大切な自分や家族のライフラインにも大いになり得るものだけに、必要保障額が大きく変わる結婚や出産が一つの見直しのタイミングだと言われていますが、それとは全く別に、更新時期が再検討するきっかけになる事はよくあります。

というより、ライフスタイルが変わった事を営業が察知する事は難しいのに対し、更新はむしろ、彼らの方が契約者本人よりも早期に知る事ができるため、正に今がチャンスとばかりに近付いて来るのです。

結果、考えたくなくても、強制的に考える機会を与えられてしまうものでしょう。

住宅ローンと団体信用保険への加入

それに、時より保険を再度チェックし、本当に今の自分たちを守ってくれるものなのかどうかを夫婦や親子で討論する事は大切です。

ちなみに、住宅購入に際し、これからは一段と責任が重くなると思い、真剣に生命保険の見直しを考えられる方も大勢おられるようですが、大抵の方は、ローンを組んで家やマンションを買われる事でしょう。

だったら、全くもって心配ご無用!
何しろ、今時の住宅ローンには、必ずと言っていいほど団体信用保険の加入が義務付けられていて、逆に、軽いうつ病などで精神科に通院中であると言ったような状態だと、年収は十二分にあっても、それが理由でこの団信の審査が通らないため、夢のマイホームが持てないという事例が相次いでいるくらいです。

そのため、万が一の時のための保証額を増やすどころか、反対に、自分が他界すれば、ローン返済は終わり、家賃なしでそこに住めるという考え方を持つのがポイント!

むしろ、少しでも節約したい本音に忠実に、若干安価なプランにされてもいいくらいなのです。
そう、いかなる場合も、正しい見直し方や選び方ができなければ、その意味も効果も全くなくなってしまうという事ですね。

では、保険の切り替えや乗り換え、そして更新とは、一体全体、何を意味しているのでしょうか?

終身に付帯した医療保険の更新

まず、最も分かりやすいのは更新で、こちらは、あらかじめ保険期間の決まっている定期型の商品には付き物!

例え主契約の死亡保障が終身保険であっても、付帯している医療保険は10年から15年契約の更新型の定期保険である事はよくある話です。
よって、必ず更新の時期というのはやって来ます。

そして、健康状態こそ問われませんが、その時点での年齢で再契約されますから、保険料は大幅にアップする事でしょう。

ですので、無用に感じるのであれば取り外すとか、保障の金額を減らすなどして、月額を抑えなければ、後に家計を圧迫する可能性は低くありません。
よって、必ず見直すべきであると言えます。

新しい商品で改めて契約を交わす転換

ただ、切り替えというのは、この更新と似たような意味ではなく、既存の契約を一旦解除し、新しい商品で、改めて契約を交わすというもの!

いわゆる転換の事で、特に終身型については、元々その時期なんて有り得ないものなのです。

ならば、乗り換えとは何かと言うと、これは正しく読んで字のごとくで、別の保険商品に加入する事!

まあ既存の契約も残したままであれば、単なる追加なのですが、それを辞めてこちらでとなると、こういう形になるという訳ですね。
だったら、転換と同じじゃないの?
と思われるかも知れませんが、それがそうではありません。

解約返戻金と下取り

転換というのはそもそも、以前の保険を解約すると契約者に返って来るはずの解約返戻金を、今度の保険の頭金として払い込む方式で、これを下取りと言います。

早い話、新築の家購入や新車を買う際、今住んでいる家や今乗っている車を処分してもらい、そのお金を販売価格の中から差し引いてもらうのと同じ形です。

そのため、新旧ともに同一生保会社の商品でなければなりません。
こうしたところから、時に切り替えと称されるものと思われます。
それに対し、乗り換えは、同じ会社でも、他社でも可能になる訳ですね。

ですから、貯蓄型や積立型の終身は、払い込み済みの保険料から発生する返戻金があり、そこに配当金が加わると、そこそこの額になります。

すると、その分が効いて大幅な割引になり、月々の支払いは減額する事は珍しくありません。
結果、得になると言われれば、なるほどと納得してしまい、あっさり切り替える方が後を絶たないのです。

払込総額が上回り結果的には損をする!?

取り分け、お宝保険と呼ばれるようなバブルの時代に加入した予定利率の高い終身などは、返戻金が大きいですから、この利点が顕著に出ます。

ところが、新しい保険は更新と同じく、現時点での年齢で保険料が計算されるため、現実には、安くなるなどという事は有り得ないでしょう。
そう、払込総額は間違いなく大幅に上回り、最終的には損をする事になってしまうのです。

加えてもう一つ、これは乗り換えにも当てはまる注意点ですが、予定利率も現時点の数字で計算されるため、今まで以上の好条件になる事は稀だと見られます。

恐らく、長年掛けて来られた終身保険は、新たに提案されるものと比較し、比べものにならないほど利率がいい事でしょう。

すなわち、このような形の見直しについてのみの損得勘定で話をすれば、保険会社の方が優位になってしまうのです。

そのため彼らは転換や乗り換えのお勧めをしてくれる訳で、私たち加入者は注意しなければなりません。

払い込み期間満了間近の場合は切り替えの必要はない!?

ですので、少なくとも、もはや55歳以上で、もう間もなく払い込み期間満了を迎えられる方などは、あえて切り替えられる必要などないのではないでしょうか。

ましてや、子供たちが独立し、親の責任が軽減されたのであれば尚更の事です。
下取りなしで、全く一からスタートする乗り換えなどは、考える余地なしだろうと思われます。

それよりも、60歳で払い込み期間が終わるのであれば、その時に解約し、まとまった現金を受け取り、老後の生活資金に充てられるのも一つの手です。

終身のみそのまま継続し、特約だけを再検討する

また、古い保険は、医療サポートが手薄であるとよく言われますが、それらは元々掛け捨ての定期保険である事が圧倒的多数ですから、逆に、いつ、辞めても惜しくはありません。

そこで、終身のみを残し、そうした特約を最新商品に乗り換えるのも賢い方法です。
それこそ、この年代の方々は、第一生命や日本生命と言った老舗の国内大手法人とお付き合いして来られた方が多いものと見られますが、今流行りの外資系や損保系の生保会社に乗り換える事で、高齢者でも比較的安価に好条件のプランに入れる事もありますし、持病があっても大丈夫なんていうのも目立ちますね。

とは言え、やはり健康診断はなくても、告知義務はあって、必要書類の一つである告知書に、入院歴や現状の通院状況、そして、糖尿病や高血圧のような病気の有無を明記しなければならず、下手に隠したり、嘘偽りを書くと、後で判明した際、告知義務違反となります。

そうなると、給付金や保険金が受け取れない事が出て来ますので、余りにも自信のない方は、セールスレディーたちにいくらしつこく迫られても、泣き落としのような形で相談されても、何もせずに現状維持で押し通す事も大事だという事を知っておいていただければと思いますね。

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