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よく、生命保険と比較されるのが共済保険ですが、実際には共済保険とはどういうものなのか?
今ひとつ分からないとおっしゃる方は少なくないでしょう。
そこで、知っているようで知らない共済保険についてご紹介したいと思います。

共済というのは、助け合いの精神みたいなもので、仲間同士、何かあった時のためにお金を積み立て、その中からそういう何かあって困った人が出れば給付金を出しましょうというもの!
そもそも、これこそが英国で始まった生命保険の原点で、それを今も尚、大切に守り続けているのです。

両者の大きな違いは?出資金で加入できる

narrator
そういう意味では、民間保険会社の生保と内容的には大差はありません。
しかし、この2つの間には、3つばかり大きな違いがあって、その一つが、先述したとおり仲間内で保持するものであるという事です。

つまり、JAやco-opのように組合員であるとか、国民共済や県民共済のように日本国民、あるいは、県民でなければ加入できないという規定があって、1億人以上の日本列島に暮らす人々全てがターゲットと言っても過言ではない民間会社の保険とは全く異なります。

とは言え、戸籍を融資、どこかの都道府県に住民票を置いている以上、必ずや身近に一つは加入できる共済はあるでしょう。
また、農協にせよ生協にせよ、出資金さえ出せば簡単に組合員や準組合員になる事ができ、その時点で共済保険への加入権利も得られます。

しかも、格安で充実したサポートが受けられるというのが売りという商品が多いのが共済の特徴であり、評判のいい理由ですが、これには先に書いた3つの違いのうちの一つが大きく関わっています。

助け合いの精神で成り立つ利点と欠点

何と言っても民間の保険会社は、その名の通り、会社ですから、営利目的で運営せざるを得ません。
それなりに従業員の給料を支払い、株主に配当も配らなければならないという事で、儲からないビジネスはやりたくてもできないのです。

それに対し、共済は、まさに助け合いの精神ですから、それ以上の事を誰も求めるものはおらず、利益を上げる必要などないところから、安い掛け金で、充実した保障が提供できます。
そういう意味では、契約者や被保険者にとっては、誰を養うものでもなく、非常にメリットがある商品であると言えるでしょう。

ただ、問題は、3つ目の大きな違いです。

実はこうした共済保険の多くは、加入時の年齢が20代でも50代でも同じ掛け金で、同じ保障が約束されます。
これは民間の保険会社では200パーセント有り得ない事ですね。

人間というのは、加齢とともに身体にガタが出て来る確率は増し、それだけ保険金を受け取る機会や金額も大きくなる確率が増すのです。
当然、それを考えて、どこの会社でも、30代と40代の間にも、月々の保険料の格差を設けているのに、なぜ共済は、こんな事ができるのかというと、答えは至って簡単で助け合いの精神だからです。

つまり、若者は、年相応の保険料よりも、やや大目に支払い、中高年のために尽くしています。
その代わりに、自分も年を取った暁には、そんな若い世代にお世話になれるという仕組みで、ああ、なんて美しいシステムなんでしょう。

とは言え、今の高齢化社会、そんな綺麗ごとばかりでは、それこそみんなで共倒れになってしまいかねません。
そこで、その後に共済最大の落とし穴、すなわちデメリットが待ち構えているのです。

毎月の支払額は変わらないのに給付額が少なくなる?

これは組合によっても多少違いますが、一般的な共済は、満60歳を過ぎると、毎月の支払額は変わらないのに、入院給付金などが一気に下がり、半額程度にまでなってしまいます。

そう、これから本当にフル活用できるという時に、思ったほどの保険金が受け取れないという悲劇に見舞われる可能性も低くないのです。
それでも、月額も平行して減額されるのであればまだ納得でき、諦めも付くというものですが、残念ながら、そこは永遠に変わる事はありません。

そうなると、他の保険や十分な蓄えがなければ、事と次第によっては経済的に苦しくなり、のんびり治療や療養だのと言ってはいられないという事態に陥る方もおられるでしょう。

足らない保障を補う保険への加入

ですので、やはり県民共済のみというようなパターンは、長生きする事を考えると、少々リスクは高いかも知れません。
もちろん若い頃から保険料を安く抑えた分をしっかり貯蓄しておられるような賢明な方なら、何も慌てる事などないのですが、人間というのは、中々それができそうでできなくて、最終的には保険に頼らざるを得ないものではないかと思われます。

それを考えると、共済だけというのはいささか危険ではないかという事ですね。
しかも、ならば足らずを補うためにと、その年から新しい民間の生保や医療保険に入ろうと思うと、掛け金がもっと高額になったり、あれこれ条件が添えられたりと、そう簡単に事が運ばないケースが圧倒的多数です。

また、20代の極めて若い男女については、今流行りのネット型の外資系保険の方が、若干月額が安く、同等の保障が受けられる事も大いに有り得ます。
ただし、その多くは5年ないし10年の契約で、その後の更新時には、大幅に支払額がアップしますから、その時点で共済保険に切り替えると実に利口な格安安心ライフが送れるでしょう。

20代~50代の保険料が同額のメリットを活かす

そうなんです、共済保険の素晴らしいところは、20代から50代まで保険料が同じで、それは加入時の年齢をも問わないという事なのです。
ですから、この大きなメリットを利用しない手はありません。

何せ、月々2,000円ほどで日額5,000円から1万円の入院給付金や手術見舞金がもらえるのは、特にアラフォー以上の方には美味しい話です。

しかも、そのくらいの年代は、最も子供にお金が掛かる時期で、寝込んだ時には、1円でも多く経済的サポートを受けたいもの!
そこで、民間の生命保険に加入しながら、共済保険も掛けておくという、いわゆる併用が実に有効的になります。
恐らく、どこの定期特約をプラスされるよりお手軽で、手厚い保障が受けられるでしょう。

という事で、上手に使えば絶対お得!
それが共済保険だと知っておいていただければと思います。

既に共済に入っているけれど、今のままでいいのか?
これから共済に入りたいけれど、プラスで加入しておいた方が安心なプランなどを知りたい方は、保険のプロであるファイナンシャルプランナーに相談するのが一番です。

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