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給付金が下りるのはどんな時?生命保険と脳出血
生命保険の三大疾病における脳出血の扱い
今や脳の血管が詰まったり破れたりする人の数は年間で25万人にも上り、心筋梗塞を抜く勢いで増えています。
そこで、そうした時に役立つ医療保険を検討される方も多いのでしょう。
三大疾病特約や特定疾患特約を付帯させる方の数も増え、まさに生保会社としては笑いが止まらないところだろうと思われます。
三大疾病特約から支払われる給付金の割合
そして、加入者たちはみんな、これで癌や心臓病になっても安心だし脳出血や脳梗塞で倒れれば保険金が下りる!
こんな風に思って、高い保険料を支払っておられる訳ですが、残念ながらいざという時に、その期待を裏切られるのがごくごく一般的!
というのも、三大疾病特約から支払われる給付金の8割までが癌で、残りの2割を心臓病と脳血管障害が分け合っているというのが現実なのです。
もちろん、この割合の違いは患者数の違いによるところが大きいのは確かでしょう。
けれど、それにしてもあまりにも差がありすぎると思いませんか?
しかも、先述の通り患者数が増えているにも関わらず、給付を受ける人の数は横這いか、中には減少傾向にある保険会社も見られるくらいです。
というのも、実は脳内出血で三大疾病特約を活用するのはなかなか至難の技で、まさに命がけであると言っても過言ではないからなんですね。
脳出血の定義
そもそも生保の三大疾病とは癌・心筋梗塞・脳卒中の3つで、脳梗塞は多くの場合に該当しますが、脳出血については比較的確率が低いものと思われます。
なぜなら脳卒中というのは、脳の血管が詰まったり堅くなったりして血流が悪くなる病気で、これを引き金として発症するのが脳梗塞や脳内出血などだからです。
つまり、血管が詰まれば脳梗塞になり、破れれば脳内出血が起こる訳ですが、脳出血と言うと厳密には、脳細胞内への出血だけでなく脳細胞周囲への出血も含まれ、頭蓋内に生じる出血全般を示します。
また、脳出血は必ずしも、高血圧や脳梗塞のような循環器系の疾患が関わる訳ではなく、頭を強くぶつけたり殴られたりという外傷からも発症する可能性大なのです。
という事で、生保の特約を活用するためには何はさておき、脳卒中による脳出血でなければなりません。
それも、数ある脳出血のなかでも、くも膜下出血と脳内出血の2種類しか対象にはならず、慢性硬膜下血腫では除外されてしまうのです。
更に、いずれかの診断が下されたとしても、その後60日以上、言語障害や激しい運動障害、そして神経障害が改善されず、ほとんど寝た切りに近い状態で過ごすか、いっそのこと死亡もしくは高度障害を負わなければならないとまで定められているではありませんか!?
つまり、倒れた時すでに瀕死の状態であって、それが2ヶ月間継続されなければならないのです。
はっきり言って、そこまで命を持ちこたえられる人はそうはいないらしく、後者の死亡保障や高度障害保障を付帯させていなければ、残念ながら、保険会社に保険料を寄付したままで他界してしまう事にもなりかねないでしょう。
ただ、こういう不幸な結末は、実際にはそれほど多くはなく、大半の方は病院へかつぎ込まれた当日か、せいぜい数日後には意識もしっかりと回復され、再び生きる気力を漲らせて来られます。
そして平均30日前後の入院の後、退院し、それ以降は通院でのリハビリという事になりますから、寝た切りとは程遠い症状です。
それどころか、軽度の方になると、1ヶ月もすれば社会復帰し、再びバリバリ活躍される事も珍しくはなく、医学が進化した今、益々こうした驚異的な三大疾病特約の条件を満たし、給付金を受け取られる脳出血患者の数は減少しているという訳です。
重症度に関わらず給付金が支払われる特定疾患保険
もちろん、これは実に喜ばしい事ではあるのですが、そうなると月々の保険料が少しもったいないような気もしませんか?
実際問題、通常の医療保障特約や医療保険の入院給付と通院給付、これでそこそこは賄えます。
ただ、ここで考えているような特定疾患特約というのは、入院日額いくらとか通院1回につきいくらという形で支払われるものではありません。
あくまでも対象の疾病であるという診断が下され、且つ保険会社が定める一定の条件を満たした時、契約時に約束しただけのまとまったお金が一括払いされるというものです。
つまり、闘病生活が短ければ話にはならないというだけではなく、長引いても価値を上げるものではありません。
確かに癌になれば治療にお金も時間も掛かり、特約を付けた価値があったという事にはなるだろうと考えられます。
ただ、それならそれで癌に特化した商品が多数ありますから、そちらの方が安価で且つ手厚いサポートが受けられる事になりそうです。
ただし、昨今は指定した病気と診断されただけで、重症度に関わらず給付金が支払われるタイプの特定疾患保険というのも登場しています。
残念ながら、それらはいずれも外資系や損保系生保の単体商品ですが、もともと安価な掛け捨てですから、いっそのこと既存の商品の特約を取っ払い、それに別途加入されるのも一つの手だと言えるでしょう。という事で、脳出血=三大疾病特約の対象とは限らないという事を踏まえ、一度お手持ちの生命保険を見直されてみてはいかがでしょうか?
自分一人で見直すにも知識がないから不安という方もいらっしゃると思います。
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