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介護職における資格の一つに、「ガイドヘルパー」というものがあります。
このガイドヘルパーとは『移動介護従事者』を指し、重度の身体障害を持つ方の移動や日常生活をサポートすることに特化した資格となっています。

ガイドヘルパーの資格を取得することで、高齢者や重度の身体障害を持つ方が外出をする際の歩行介助や車いすの介助、日常生活における衣食の介助から、あらゆる場面での代読代筆、その他のコミュニケーション援助など幅広いお手伝いが可能となることがこの資格の大きな特徴と言えるでしょう。

なぜ、先にご紹介した内容がガイドヘルパー資格の特徴かというと、実は介護職員初任者研修の資格はもちろん、国家資格である介護福祉士の資格をもってしても、“全身性障害者”や“視覚障害者”の方の移動、コミュニケーション介助については行えないという制限があるためなのです。

そこで、それらの制限を無くし幅広い対象者にサービスを提供するためには、このガイドヘルパーの資格がどうしても必要になるというわけです。
この資格を取得しておくことで介助できる対象の幅が一気に広がるため、就職の際にも大きなアピールポイントにすることができるでしょう。

研修内容は?

narrator

しかしひと言にガイドヘルパーと言っても、全身性障害のある方と視覚障害のある方とでは、注意しなければいけないことも、援助や介助の仕方の一つ一つも全く違ってくるのは容易に理解できることかと思います。

このため、“ガイドヘルパー研修”は

  • 全身性障害者ガイドヘルパー養成研修
  • 視覚障害者同行援護従事者
  • 行動援護従事者養成研修
  • というように援助対象の障害内容に合わせて分類されて開設されています。

    この資格に関しては、実際すでにヘルパーとして働いている方々が、実務において介護職員初任者研修資格では介助しきれない対象者が必然的に出てくることによる“介助制限の壁”にぶつかり、働きながらこれらのガイドヘルパー資格を取得するという方がとても多いことも特徴と言えるのではないかと思います。

    こういった背景もあってか、スクールによっては介護職員初任者研修などの講座と併せてそれぞれのガイドヘルパー資格が取得できるセット講座が開設されているという所もあるようです。

    また、このガイドヘルパー資格が注目される要因の一つとして、2014年10月から同行援護従事者(視覚障害者ガイドヘルパー)資格を保有しているサービス提供責任者の配置が必須になったという動きも大きな影響を及ぼしているかと思います。

    さらに、介護職員初任者研修またはホームヘルパー2級などの資格を所有している場合には研修時間が免除されたり、ガイドヘルパー講座が1講座あたり2~3万円と手を出しやすい費用で取得できるという点も取得を踏み切りやすいポイントとなっていると思います。

    介護業界で働く上で取得しておきたい資格

    このようにガイドヘルパー資格は、始めに初任者研修資格だけを取得していたとしても働いていく中でどうしても必要だと感じて取得される方が多い資格ですので、“集中的に勉強しよう”と意欲が高まっている最初の段階で、取得できる資格であれば積極的に取得しておくことも良いのではないかと思います。

    無資格者の受講費用については、スクールによっても異なるようですが「全身性障害者ガイドヘルパー養成研修」「視覚障害者同行援護従事者」「行動援護従事者養成研修」それぞれ1講座につき2~3万円程度、全身障害者介助と視覚障害者介助の2講座セットで4~5万円程度に設定されている講座が多いようです。

    介護業界への転職の動機としてサービス提供責任者などの就職を念頭に置いているというような方は、実務者研修と並行してガイドヘルパーの資格取得も検討してみるのも良いのではないかと思います。

    介護職の資格を取得する際に通信講座やスクールを検討される方も多いのではないでしょうか。
    複数の講座やスクールの資料を一括で請求し、それぞれのキャンペーン情報を含めた費用やカリキュラムなどを比較してみて、自分に合ったものをじっくり選びましょう。

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