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せっかくあげるのに「これは粗悪品です」っておかしくないですか? 
そういった質問がネットには幾つかあがったことがあったそうです。 
日本の独特の慣習に、敢えて謙虚に構えて、自分の立場を明確にするという心意気があります。
これは、自分を下げるという意味ではなく「一歩下がって、相手に評価をお願いする」という態度、表現方法です。 
それにより「粗品ですから、お気遣いなくお使いください」という、優しさも含まれています。

挨拶代わりの意味で配る

従って、粗品は相手がお返しを考えるような贈り物には「贈答品」とか「お祝い品」と書いて、どのような対応になるかは相手に委ねるのが普通です。 
ですから、引越しで周囲に配る際は、お返しは要りませんという、こちらの気持ちを汲んで頂くために「これはご挨拶代わりです。」という意味になります。

引越し祝いで、引越した当人に贈り物を送るときは「今後ともお付き合いをよろしくおねがいします。」という意味で水引のある熨斗(のし)も付け、花結びで贈答品、お祝いなど書くことになります。
この場合、受け取った方は何かのお返しをするのが礼儀になるでしょう。

水引がある”のし”には注意する

水引には、種類が全部で3種類あります。
花むすびは、結び目が解けるようにしてあるもので、繰り返し再利用できる意味が転じて、「吉日が繰り返し訪れるように」という願いがあります。 
幸せを繰り返すという意味で、婚礼では使わないほうが無難です。
贈答にはよくこれが使われます。

結切りは、固く縛った水引で、固く結ばれ2度と解けないことから、婚礼や全快祝い、お見舞いで意識が戻って傷病の峠を越し、退院した場合などに最適です。

複雑な結び方をしてあるのが、弔問でよく使う「あわ結び」で、ご縁が死後も途絶えないように、また自分を見守って、死者の分も長生きするなどの意味も込められているようです。

ちなみに、粗品では熨斗はあっても、印刷か横一文字の赤線のみの熨斗などを使います。
引越しで嬉しいのは、粗品を送る側ですから、極めて簡素な方が相手に対しての礼儀になるでしょう。

簡易包装は失礼?短冊状の熨斗もあり

親しい間柄なら構いませんが、転居先では全くの見ず知らずの人ですから、やはりラップ包装は失礼だと思います。 
短冊状の簡素な熨斗もありますから、せめて「粗品」と記載したほうが無難ですね。
繰り返しますが、粗品に関しては「お返しはお気遣いなく」という意味があります。

タオルや石鹸・洗剤など生活必需品を選ぶ

粗品は赤の他人にあげるものですから、高くても1,000円前後以内にとどめ、タオル、石鹸、洗剤、ラップなど生活必需品で、すぐ使えるものが最も選びやすいでしょう。
生物、デザートなどは、貰ったほうが気を使いますから、ありきたりな商品に簡素な包装のほうが貰った方も気持ちが楽です。

過度の親切は、相手への負担を増すこともあるので、適度な付き合いが、長く暮らすコツでしょうね。

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