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住宅ローンと言えば35年!
そんなイメージが強く、他に30年とか、20年とか、あるいは25年とか、切りのいい数字で設定するものだと思い込んでおられる方も多いようです。

しかし、実際には、この35年ローンというのは、最長でというもので、それまでなら別に何年でも構いません。

年数は自由自在に決めることができる

1年単位で、自由自在に組めるものなのです。
よって、5年とか10年という短期でも全然OKですし、無論32年とか、26年とかという中途半端な年数でも設計できます。

ただし、銀行や信用金庫によっては、何歳までに完済出来るプランでないといけないという独自の規定を設けているところもあって、その場合は、申込時の年齢によって期間は大きく変わって来ます。
大抵の場合、満80歳か、満70歳までに返済終了する事としていますから、例えば、申請時に40歳の方なら、前者の場合は余裕で35年までOK!
でも、後者になると、30年以上はNGという事になってしまうのです。

もちろん若い人でも、極力短めの返済計画を立てるのが賢明であるとは言えるでしょう。
何しろ、お金と言うのは、長く借りれば借りるほど利息が増えて行きます。
ですから、とっとと返してしまうに限る訳ですが、その代わりに、月々の返済額が大きくなり、家計を圧迫する事にもなりかねません。

特に、結婚と同時にマイホームを購入される方などは、最初は夫婦共稼ぎで何ら気にならなくても、子供が生まれ、奥様が専業主婦になった時。
その子供が高校や大学進学を迎え、多額の教育費が掛かるようになった時。
さらには、自分が定年退職を迎えた時の事まで考えると、余りにも高額の支払いになるような借り方は危険であるという事が言えます。
とにかく35年というのは長いのです。

返済契約が立てやすい固定と金利水準によって支払額が上下する変動

住宅ローンを組む際、皆さん必ず悩まれるのが、固定金利にするか、変動金利にするかという事でしょう。
しかし、実際には、分かっているようで分かっていないのがこの2つのタイプの違いで、その状態のまま損得勘定をして、確実にお得を得られるはずがありません。
そこで、何をさておいても、固定と変動、双方の内容を今一度、しっかり確認しておく事が大事です。

まず、固定金利とは、読んで字のごとく、金利が変わらないシステムの融資、お約束通り、借り入れ時の金利が返済終了時まで変わる事がありませんから、最初に総返済額が確定します。
よって、世の中がどんなに好景気になっても安心ですし、将来に渡っての返済計画が立てやすいのは何よりですね。

それに対し、変動金利とは、こちらもやっぱり読んで字のごとくで、世の中の金利水準の上がり下がりによって、自分たちの借金の利息部分も増えたり減ったりします。
つまり、不景気が続き、金利が大幅に下がると、総返済額も大幅に少なくて済む事になるのです。

そうなって来ると、不況の昨今、後者の方が利口のような気もしますが、やはり安心安全と安定という事を考えると、前者を選んだ方が賢明かとも思われます。
結果、固定金利と変動金利、どちらが本当に得なのか?
どっちを選ぶべきかとなって、大きな悩みの種になるんですね。

どちらも一長一短!メリットもあればデメリットもある

固定金利型にも変動金利型にも、それなりのメリットは十分あります。
ただ、こういうものは必ず一長一短であって、デメリットも多数ある訳です。

例えば、固定型を選んだ場合、借り入れ語に物価が下がり、金利が大きく低下しても、自分たちのローンの利息には何の影響も与えない訳ですから、総支払額は変わりません。

一方の変動型にすれば、そういう時には、ダイレクトに恩恵が被れます。
しかし、反対に、金利が上昇した場合には、待ってましたとばかり、高金利に早変わりしてしまいますので、返済終了後の総支払額は、膨大に膨れあがる可能性もなくはないのです。

固定金利期間選択型

という事で、双方のメリットとデメリットが分かると、益々迷ってしまいそうですが、実はここでもう一つ、知っておかなければならないタイプがあります。

それは「固定金利期間選択型」と呼ばれるもので、実際にはこの3種類から一つを決めるのが住宅ローンなのです。
こちらは、返済がスタートしてから何年間かは固定金利で行き、後に変動金利に変更になるというちょっと複雑なシステムで、例えば、当初3年間は金利0.3パーセント、安倍さんがいくら騒いでもこちらはびくともしませんよと言い切れます。

ところが、その後は世の金融情勢に合わせて上下しますから、下がってくれれば儲けものですが、上がれば悔しくてたまらなくなるでしょう。
そういう意味では、一番メリットもデメリットも出やすい商品と言えそうですね。

単純に比較しただけでは決められない

知れば知るほど、選択が難しくなるのが住宅ローンというもの!
結局、もうどっちでも一緒じゃない!
と投げやりになられてしまうかも知れませんが、実際問題その通りなんです。

固定か変動かのみを単純に比較して決めることは、まず無理だと言っても過言ではないでしょう。
やはり大事な事は、現在・過去・未来の推移を見ながら、自分なりに今後を読む事です。
ただ、政治家にも明日の日本の経済が分からない時代であると言っても言いすぎではない昨今、やっぱり一番確実なのは、今をしっかり見詰める事です。

特に今、家を買おうかと言う人にとっては、それほど悪い条件ではないでしょう。
それを考えると、取り敢えず現状、固定金利を選ぶのは、かなりオーソドックスだとは言えそうです。
ただ、だからと言って、必ずしも変動を選ぶのが馬鹿だとも言えません。
将来、さらに下がらないとは限っていないからです。

それより何より、最初にも書いた通り、とにかく総返済額を少しでも安く抑えたければ、一日も早く完済するに限ります。
例えそれが難しくても、とにもかくにも元金を減らしてさえいれば、そこに掛かって来る利息は自動的に軽減されますから、その部分が上がるか下がるかには、それほど振り回されなくて済むのです。
よって、それに注目した住宅ローンの選び方と言うか、組み方というのもあるんですね。

元金の返し方がポイント!元利均等返済なら確実に残金が減る

住宅ローンを組む時に決めないといけないのは、まず年数。
そして、固定金利か変動金利かという事ですが、実はもう一つ、 元金の返し方というのがあります。
もちろん利息の上がり下がりは大きな問題ですが、実際には、長い目で見ると、これが一番ポイントになって来るとも言えるのです。

よく、家のローンの支払いが始まっても、最初の10年間は利息を払っているようなものだとも言われ、もし手放す事になった際、手元にほとんど現金は残らないと言われます。
けれど、それは元利均等返済という方法を使っているからに他ならず、元金均等返済なら、話は随分違って来るのです。

この元利均等返済というのは、総返済額を決めた返済回数で極力均等割して払うもので、恐らく、多くの方が思い浮かべられる返済方法だろうと思われます。
しかし、そうなると、最初のうちは、残金が多い分、利息も大きいですから、大部分がそこに当てはめられてしまっていて、よくよく見ると、本当に借りたお金がほとんど減っていないという事に気付かれる事でしょう。

それに対し、元金均等返済は、取り敢えず元金部分を返済回数で均等に割って、都度、残高から弾き出した利息をプラスして返して行くという形になります。
確かに、当初はかなりの高額になる可能性も低くはありませんが、それでも、着実に残高が減って行きますから、後に必ず楽になれる方法で、パワーのあるうちに返せるだけ返すという作戦としては悪くないでしょう。

しかし、金利均等返済なら、月々の支払額が一定ですから、分かりやすいのと安心感があります。
また、同じくパワーがあるうちなら、繰り上げ返済として、ある程度まとまったお金を返金できる時に返金しておくと、その分利息は減り、予定よりも短期間に完済出来る可能性も出て来ます。

その時の数字に合わせてローンを組み直す(借り換え)も可能

加えて、固定金利を選択し、その後に大幅に金利水準が引き下げられた場合には、改めて借り換えという形で、その時の数字に合わせたローンを組む事もできますから、リスクが大きく、ある意味、ギャンブル性の強い変動型よりは、真面目な市民向けと言えそうです。

いずれにせよ、大事な事は、最も安定して毎月いくらまでなら支払いが出来るかという事をまず定める事!
そして、固定金利をベースに、年数と金利均等or元金均等のそれぞれの返済シュミレーションを立ててみる事でしょう。
そして、そこにどこまで政治家を信用できるかを加えた変動金利を照らし合わせて比較検討される事をお勧めしたいと思います。

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