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いきなりですが、クローン病は今年から医療費助成対象疾病となりました。
つまり、国の認める難病となり、様々なサポートが受けられるようになった訳です。

クローン病というのは、私たちが食物を取り込んだ時、それらが流れ、排泄物に至るまでのルートとなる消化管、それこそ、口腔から肛門までの長い長い道のりで、6メートルにも及ぶと言われている訳ですが、そこに腫瘍ができ、炎症を引き起こす病気です。

ただ、腫瘍と言っても、肉芽腫で、癌のように、たちまち命を奪う悪性ではありませんから、慌てふためく必要はありません。
適切な治療を施す事によって、病状は程なく落ち着きます。

一度発症すると慢性化する!?再発が繰り返される不治の病

ところが、一度発症すると慢性化し、その後非連続的ではあるものの、再発が繰り返されるところから、完治不能な不治の病とされていて、一生食事療法などによって、なるべく腸管を刺激する事のないように気を付けながらも、常時早期発見のため、定期的に検査を続けなければならないのです。

しかも、多くの患者さんは、いつか必ず、外科的措置が必要になる腸管狭窄を発症すると言われていて、未だ、生命保険会社が敬遠する対象の代表格だと言っても過言ではないでしょう。

何しろ、加入時点ですでに持病を持っていて、やがて入院や手術が余儀なくされる確率が低くないという事が分かっているのです。
即ち、給付金を払わなければならない可能性の非常に高い被保険者という事になりますから、まあ致し方のないところだろうとは言えます。

ですが、こうした病気があろうがなかろうが、人間というのは、転んで骨折したり、車に跳ねられて大けがをする事は大いに考えられます。
また、クローン病とは全く無関係の脳疾患や心疾患で倒れる事も十分有り得るでしょう。

そうなると、例え持病に関する医療保障は受けられなくても、それ以外の部分だけはサポートしてもらいたいというのはまた、患者さん側の言い分として致し方のない部分でもあるのです。

持病があっても加入できる引き受け緩和型の商品

そこで、そうした旨の訴えを患者協会から受け、日本で最初に三井住友生命が、彼らを受け入れる決心をしました。
さらに、近頃増えつつある健康診断無用で、持病があっても入れるという引き受け緩和型の商品でも、加入可能が実現される事となったのです。

確かに、掛け金が高いとか、クローン病関連の治療に対しては、一切保障されないという条件が付帯する事が一般的だとは言え、そこは今回、国の難病指定を受けた事により、医療費が大幅に軽減されますから、何とかなるというものでしょう。

それよりむしろ、死亡時や三大疾病などで長期入院や先進医療を必要とした時の方が心配な訳で、そういう点では、特にご家族のおられる方には、大きな安心が得られるようになったと言っても過言ではないものと思われます。

住宅ローンを組む際の団体信用保険に加入できない!?

という事で、一見、一気に落ち着いたように見えるクローン病患者さんの生保対応ですが、実はまだ一つ、大きな問題が残されている事は、案外見落とされがちです。

それは、住宅ローンを組む時の団体信用保険!

これは、借り入れをした本人が死亡したり、高度障害を負って後の返済が不能となった際、残高を清算するための生命保険であって、これに加入できなければ、ローン自体が組めないという形を取っている銀行や金融機関が圧倒的多数です。

そうなると、これに入れないために、夢のマイホームが持てない!
実際、そういうご家庭は珍しくありません。

このクローン病の大きな特徴の一つに、男女を問わず、10代後半から20代前半の前途溢れる若者たちに発病するという事があります。
しかし、幸いな事に、国が指定する難病と言っても、あくまでも内科系の病気で、適切な治療と検査を続ける事により、サラリーマンやOLとして、立派に社会人生活を送る事が出来るのもまた、この病気の大きな特徴の一つです。
そして、結婚し、過程を持つ事も特別難しい事ではありません。

故に、そうなると次は、家やマンションを買いたいと思われる方も後を絶たない訳ですが、にも関わらず、そこには生命保険という壁が立ちはだかり、その願いがかなえられないというのです。
そんな事があってもいいのでしょうか?

ふらっと35なら団信への加入が任意

そこで、今度は患者さんと一緒に金融機関も頑張りました。
そのお陰で、手続きには新たな医師の検査や診断書が必要となり、手間は掛かるものの、団信に加入し、住宅ローンが晴れて契約成立する事例が増えつつあるのです。

また、住宅金融支援機構とのタッグによる「ふらっと35」、こちらは、元々団体信用保険への加入が任意となっていて、入らなくても、入れなくても全く問題はありません。

ですので、民間の生保会社の死亡保障や医療保障が受けられるようになった今、万が一の時はそれに頼る事を前提に、このローンを利用した一国一城の主になるというのも一つの手でしょう。

こうして、徐々にではありますが、難病と闘う人たちの安心が充実し、幸せがサポートされる時代が、ようやく我が国にもやって来ました。
今後恐らく、こうした保険会社の事例が、様々な形で頑張ろう日本に生きて来る事と多いに期待せずにはいられませんね。

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