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“税金”と聞いただけで鳥肌が立つ方もいらっしゃるかも知れませんが、そういう納税大嫌いと言う人ほど払いたくなる不思議な税、それが「ふるさと納税」です。
今、新たな産直品のお取り寄せ手段として人気と注目を集めています。

通販みたいに気軽に注文できる

例えば、冬と言えばカニということで、焼津港で水揚げされたズワイガニとホタテ貝をメインに、三浦半島の新鮮な野菜、そして、長野直送のキノコを使った鍋をするとしましょう。

それらの材料を楽天市場などでお取り寄せすると、

 
カニとホタテのセットが1万円!
野菜のセットが3,000円!
キノコのセットが5,000円です。

結果、材料費はトータルで1万8,000円となり、これに掛かる消費税は1,440円ですね。

ところが、これをふるさと納税扱いにできる「さとふる」や「ふるさと納税チョイス」というサイトでオーダーしたとしたらどうでしょうか?基本的には、その商品金額は変わりませんが、税金を納めたお礼としてカニや野菜をもらう形になるので、消費税は掛かりません。

これだけでもお得になりますが、さらに商品発送元の自治体に寄付したということで、居住地で納める税金が控除され事実上驚きの値段になるのです。

お得になる仕組み

それでは、ふるさと納税の仕組みと、それを活用してお得に産地直送品をお取り寄せする流れを、順を追って見て行きましょう。

まず最初に、上記の品物をチョイスします。
そして、今回の場合だと、カニとホタテは静岡県焼津市、野菜は神奈川県三浦市、キノコは長野県飯田市のお礼品ということですから、それぞれの自治体に寄付の申し出をします。

実際のところ「この品は〇〇円」というように、いかにも商品代金という感じで金額が明記されているのですが、だからと言って売り物ではありません。あくまでもそれだけの寄付金を受け取った時のお返しという意味に捕らえるのがポイントです。

とは言っても、「さとふる」や「ふるさと納税チョイス」からの申し込みの場合、通常のネットショッピングと同様、欲しい品物をカートに入れ、決済するだけ!その決済が自動的に納税になるという仕組みで、クレジットカードで支払えます。
他に、コンビニやネット銀行から簡単に振り込みの出来るペイージーが可能なところも多いので、面倒な手続きや税金を納めるという実感はほとんど湧かないでしょう。

そして、現地の自治体が受領すると、約束通りお礼として注文した品物を送ってもらえます。
また、それとは別に、寄付受領書というふるさと納税をした事の証明書が届きますから、それを使って確定申告すれば所得税や住民税の控除を受けることができお得になるという流れなのです。

所得税控除・住民税基礎控除・住民税特例控除

それでは、実際にどのような控除が受けられるのでしょうか?
今回のケースではまず、従来の通販でお取り寄せした際の材料費は先述の通り、本体価格1万8,000円となります。
しかし、先述した受領書を見れば分かるように、これはあくまでも寄付金です。
となると、一定金額を超えるお金を都道府県や市区町村に寄付した場合の税控除が適用され、それを抜きに計算された所得税や住民税は過分徴収されていることになるんですね。そこで、支払い過ぎた税金として後で返ってくるという仕組みです。

ちなみに、個人的に公共団体に寄付する場合、2,000円までならそのまま受け取りますが、それ以上は税控除を受けられるようにしましょうというのがこの制度です。よって、2,000円を超えると、全額が控除対象となります。
しかも、この控除は、所得税にも住民税にも適用され、さらに住民税所得割額の10%を上限とした、特例控除まであって、実はこれが一番大きかったりもするのです。

ということで、受けられる控除としては、所得税控除・住民税基礎控除・住民税特例控除の3種類です。

それぞれ金額は、

所得税控除額・・・(納税総額-2,000円)×各自の所得税率
住民税基礎控除額・・・(納税総額-2,000円)×10%
住民税特例控除額・・・(納税総額-2,000円)×90%-(納税総額-2,000円)×各自の所得税率

となります。

具体的な控除額はいくら?

では具体的な控除額をみてみましょう。

例えば、こちらのお宅の年収が700万円ほどで、所得税率10%だったと仮定して計算します。

まず、所得税は、1万8,000円-2,000円=1万6,000円が控除対象となりますから、それの10%で1,600円返ってくることになる訳です。

これが住民税になると、取り敢えず基礎控除として、1万8,000円-2,000円=1万6,000円が控除対象という事で、その10%の1,600円!

それに、同じく上限2,000円を超えた寄付金に対する90%の特別控除額が加わります。
すると、こちらが、1万8,000円-2,000円=1,600円の90%で、1万4,400円となるのです。

ただし、この特別控除においてはそこから所得税率で計算した金額を割り引かなければなりません。
そのため、ここでは1万8,000円-2,000円=1万6,000円の10%、つまり1,600円を差し引いた1万2,800円が控除額となります。

控除額には上限あり

3つの控除額をトータルすると、1,600円+1,600円+1万2,800円で、合計が1万6,000円!
最初に支払った1万8,000円からこの金額を差し引くと、なんとたった2,000円で、あの豪華カニ入り海鮮鍋が味わえるのです。もちろん、先述したように消費税1,440円もかかりません。
いかがですか、これでもまだ、納税という言葉に鳥肌が立ちますか?

ただし、控除額にはもちろん上限があります。
年収が600万程度のお宅だと、所得税率が5%である可能性が高いですから、この場合にはかなり還付金は減少するでしょう。けれど、これはあくまでも控除であって、免税や減税ではありませんので、分相応の扱いということになり、決して損をする訳ではありません。また、非課税の方は対象外というのも、致し方のないところですね。

年末調整と確定申告

確かに、ふるさと納税による控除は、、サラリーマンでも年末調整では申請できず、医療費控除と同じく確定申告が必要になります。
そのため、確定申告が面倒とかやり方がよく分からないとおっしゃる方も多いのですが、それも今や安心!
2015年から自動的に申請される「ワンストップ特例制度」というのも導入されました。

ここでご紹介したような「さとふる」や「ふるさとチョイス」に会員登録すると、さらに手軽にお取り寄せショッピングの感覚で納税し、お礼の品をもらえるのです。新たなライフスタイルの一つとして加えてみられてはいかがでしょうか?

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