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見直しの際に注意したい!生命保険と払い済みのメリットやデメリット
生命保険を払い済みにする
学資保険の場合は、契約者である両親や祖父母が万一死亡したり、所定の高度障害を負ったりすると、以後、保険料の払い込みが免除され、満期時には、当初の約束通りのお祝い金が受け取れます。
そのお陰で、子供たちは志望校への進学を諦めずに済むという事で、実に気の利いたシステムですね。
ならば、他の保険でも、こういう得点があったらいいなぁ!っと思いませんか?
それも、出来れば亡くなるとか、寝た切りになるとかではなく、収入が減ったり支出が増えたりして家計が苦しくなった時に、その時点で生保の支払いがなくなったらどんなに楽でしょうか?
一度はそうお考えになった事のある方は少なくないだろうと思われます。
実は、そういう保険があるんです。
それも、特別珍しいプランや商品ではなく、誰でもが加入出来る終身保険や養老保険、それに個人年金保険や学資保険にもです。
となると、もしかしたらもうすでに皆さんも契約しておられるかも知れませんね。
ただし、現状のままでは何も代わりません。
そのまま毎月一生懸命払って行くしかない訳で、先述した学資保険のように、払い込みしなくてもいいようにするには、必ず「払済み保険」とよばれる保険に切り替えなければならないのです。
払込期間の保険料を一括払いする
この払済み保険というのは読んで字のごとく、既存の生命保険を払い済み状態に持ち込むもので、早い話、現在の保険の貯蓄部分に溜まっているお金を使って、残りの払込期間の保険料を一括払いするという作戦です。
まさに払済みですね。
これは積み立て型の保険である事は絶対条件で、例え終身に近いような長期契約であっても、掛け捨て扱いとなる定期保険では話になりませんし、それなりのお金が貯まっている事というのも大切な要件になります。
そのため、仮に問題の保険が、終身や養老、あるいは個人年金であっても、その期間が短かったり、もともとあまりにも少額なプランであると、変更したくても出来ないというケースもあるにはありますが、取り敢えず一度見直しの際には、払い済みにする事が可能かどうかを確認されるといいでしょう。
ただし、本当は変更可能な状況にあっても、生命保険会社としては、やはり極力お勧めはしたくない方法の一つです。
そこで、担当者や営業所当たりに尋ねたり相談したりしても、流石に日本生命クラスの大手になれば、きちんと応対し手続きしてくれますが、中には、現時点では出来ないとか、この商品は対象外などと言うところも珍しくないので要注意!
特に法人契約の主流である長期平準定期保険などは、その名前からしても、期待を持って尋ねておきながら、ダメだと言われれば、ついつい納得してしまいがちですが、これについては決してその限りではありません。
検討する時期によっては、十分払済み保険にする事も可能ですから、出来れば、最初から本社に問い合わせるのが賢明でしょう。
それでも思わしくない対応をされるケースもあるかと思います。
span class=”red”>困った時に相談に乗ってもらえるのが保険のプロとも言われるファイナンシャルプランナーです。
どこの保険会社にも所属していないため、中立な立場でアドバイスしてもらえます。
メリットやデメリットを把握する
払い済みのメリットとデメリットをしっかり把握しておく事も大事です。
例えば、とある生命保険会社の死亡保障1,000万円の終身保険に、満35歳で入った男性がいたとしましょう。
満60歳払込満了で、月額は約2万8,000円弱です。
そうすると、最初の1年間で支払う保険料の総額は33万円以上になりますが、解約して受け取れる返戻金の額は約14万円程度となり、返戻率は50パーセントを大きく下回ってしまいます。
これが、生命保険は中途解約すると損だと言われる理由の一つで、特に近頃流行りの低解約金型終身保険においては、それがダイレクトに当てはまると思っておかなければなりません。
そのため、このケースでも、加入時の諸経費が精算される契約から2年後には、とりあえず返戻率60パーセントを超えるには超えますが、ならば、そこから急激に上がるのかというと、それがそうでもなく、5年後でもまだ80パーセントに行くか行かないか!
15年頑張った50歳で、ようやく90パーセントに達しようというところですから、100パーセントを超え、本当に利益を得るためには、それこそ払い込み期間一杯一杯まで支払わなければならないのです。
そこで、50歳になった時点で見直ししようと考えたとします。
その時までに払込んだ保険料の総額が約500万で、返戻率90パーセントなら、手に出来る解約返戻金は450万円ですが、それで残り10年分の払い込み期間が無用になるように、払い済みにするとします。
そうなると、当初の計画では、その後も年間33万円以上、10年で330万円を超える金額を納める予定だった訳で、これまでの15年分と合算すると、800万を大幅に上回る額になります。
結局は、それで保険金1,000万円を保障してもらおうという約束だった訳ですね。
しかし、それを5分の3程度の450万円ばかりでまかなってもらいたい!というのですから、当然、死亡保障額は大きく下がります。
極端な話、それもまた5分の3程度になってしかるべしで、実際この事例でも、その後の保険金は600万円程度です。
支払い免除ではない!?保障は一生涯
ここが文頭にご紹介した学資保険との最大の違いで、支払い免除ではないという事を把握しておかなければならない訳ですが、それでも、あくまでも終身である以上、その保障自体は一生涯で、いつ死んでも安心!
さらに、その間も解約返戻率は上昇して行きます。
従来のように、毎月多額の預金を継ぎ足して行くのではありませんから、極端な話、元金の450万円に利息が付く程度という事にはなるでしょう。
また、契約当初の予定利率がそのまま適応されるお陰で、銀行や郵便局に預けるよりは、かなり高利回り!
特に、バブルの頃に契約された高利率のお宝保険なら、解約返戻金の金額も大きいですから、払済み保険の死亡保障額もそこそこ高額になり、さらに、後に貯まる返戻金も、着実に増額して行くのです。
保障額の大幅な減額に注意
ただ、これにもデメリットは多数あって、最も気を付けないといけない事は、やはり保障額の大幅な減額です。
それも、死亡保障ならまだしも、養老保険や個人年金保険、それに学資保険のような満期金受取り型のタイプになると、その額が減るという事ですから、大きく予定が変わる事も想定しなければなりません。
加えて、残せるのはあくまでも主契約だけであって、他の特約は払済みに変更した時点で全てなくなってしまいます。
つまり、医療保障や収入保障は受けられないという事です。
また、一度切り替えてしまうと、二度と元に戻す事は出来ず、従来のような多額の保障や医療サポートが欲しければ、改めて定期保険などに入り直さなければならなくなるでしょう。
そうなると、告知義務が発生し、それをクリア出来なければ、いざという時に困る事態にもなりかねません。
さらに、今後保険料を支払わない訳ですから、生命保険料控除は受けられなくなりますし、法人の場合ですと、切り替えた年の会計処理があれこれ必要になる事なども踏まえておいて頂きたいところです。
それでも、以後、保険料を払わなくても、主契約の保障を残すことができて、責任準備金の運用は継続されるため、解約返戻金も着実に増えて行きます。
となると、先の事例で死亡保障をメインに考える場合、60歳までに約800万円払って1,000万受け取るか?
それとも、約500万払って600万受け取るかという事になりそうです。
また、貯蓄として考える場合には、同じく60歳までに800万円払って、800万円の返戻金を受け取るか?
それとも、500万払って、470万程度の返戻金を受け取るかという事になるでしょう。
どちらがいいかは、まさに個人の考え方次第!
しかし、こういう保険の見直し方法もあるという事を知っておく事は、とても重要だろうと言えそうですね。
見直しを検討する際に、現在加入中の生命保険会社に相談するよりも、損得勘定なしで中立な立場に立って、自分に合ったプランを提案してもらえるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談がベストです。
全国に相談窓口を設けているサービスや、自宅など希望する場所へ訪問してもらえるタイプのサービスもあり。
いずれも相談料は完全無料なので、話を聞いてみるだけでもいいかもしれませんね。
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